お葬式に寺は必要なのか
南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)の声とチーンと鳴る鐘の音、ポクポクと歌う木魚。お葬式のイメージを質問すると、ほとんどの方がこのように答えます。実際9割が仏式の葬儀で執り行われています。檀家の数を数えると日本人の大多数が仏教徒になります。しかし仏教徒なのに、お葬式でお寺様を呼ばなくなってきています。 ... 続きをみる
数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。
南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)の声とチーンと鳴る鐘の音、ポクポクと歌う木魚。お葬式のイメージを質問すると、ほとんどの方がこのように答えます。実際9割が仏式の葬儀で執り行われています。檀家の数を数えると日本人の大多数が仏教徒になります。しかし仏教徒なのに、お葬式でお寺様を呼ばなくなってきています。 ... 続きをみる
葬儀並びに告別式の閉式が告げられると、出棺前のお別れの時間が始まります。故人が横たわっている棺の蓋が開けられ、家族や親戚が最後の対面を行うのです。お別れを告げる集団の中には、小学校入学前のお子様が混じる喪家様も多くおられます。高齢の故人になると、ひ孫の参列も珍しくありません。これらの一番、かわいい... 続きをみる
女性が一生に一度着てみたい服があります。一つはウエディングドレス。もう一つが和装の喪服だそうです。男性がドキリとする服装が喪服の未亡人とも言われます。着物姿の女性は成人の日以外は、ほとんど見なくなったと言われるかもしれません。ですが、葬儀会館では和装喪服が結構人気なのです。 少し前までは、着物の喪... 続きをみる
「今、病院で亡くなりました」と連絡が入りました。準備をしてお迎えにあがりました。病院の霊安室に着くと、そこにはストレッチャーを用意している白衣を着た男性がいます。周りに遺族と思われる数人が困惑顔をして立っています。 ピンときました。同業者の鉢合わせです。[死体を奪い合う葬儀屋バトル]との題名が付き... 続きをみる
先日、顔なじみのお坊様と世間話をしていたところ、ご住職からこんな話が出ました。 「お布施を袱紗に包んで出してくるお家をすっかり見なくなった。先日の喪家様が袱紗で包まれたのし袋を出されたときに、このお宅は常識と品格があるなあと感じて、お勤めをいつもよりしっかりとあげた」 オイオイ袱紗一枚で御経が変わ... 続きをみる
「これをもって故〇〇様の葬儀式と告別式を閉式とさせていただきます」会場にスタッフの案内が流れて出棺に移ります。あえて葬儀式と告別式を分けて案内をするのには意味があります。皆様は葬儀式と告別式は内容が大きく違うものだと、ご存じでしたか? 簡単に言うと葬儀式は死者を送り出す荘厳な儀式で、告別式は故人と... 続きをみる
葬儀屋との打ち合わせで最初に行うのが、葬儀の日程を決めることです。それと同時に、遺影写真の原板を選び、死亡届の記入も進めていきます。書類を記入している息子さんが、驚いたような声を上げました。 「今日は親父の誕生日だぞ。死んだ日と生まれた日が一緒だ」 周りの家族と集まった親戚が驚いたように届け出用紙... 続きをみる
24時間365日休み無しが葬儀屋の仕事です。年末年始もゆっくりは出来ません。前回でお話しましたが、火葬場は公営施設です。年末から三が日にかけてはお休みになります。その期間は火葬が行えません。ですが亡くなる人は待ってくれません。 都市伝説に病院では火葬場が休業しているお正月は、死期が近づいている患者... 続きをみる
町中がクリスマスの色に染まると、思い出すお葬式があります。昨年書いた記事ですが、皆様にこんな仏様がいましたと、もう一度お伝えしたく、リブログします。 納棺にうかがいました。仏様の枕元に一緒に納める品が置いてあります。 「この衣装を入れてください」 こう言って奥様が差し出した衣装は、真っ赤な服に白い... 続きをみる
少人数のお葬式が大半になりましたが家族だけで行う家族葬には、大きな欠点があります。亡くなった方の人生は家族だけのものではありません。その人がお付き合いしてきた親戚、友人、知人、恩師、仕事仲間、お世話になった方たちなどの多くの人とのつながりで一生を送ってきたのです。お葬式とはこの世を去るにあたりその... 続きをみる
板の間にビニールシートが敷かれ全裸のご遺体が横たわっていました。警察関係者は引き上げています。首に黒く策条痕がついています。お顔に見覚えがありました。何よりもこのご遺体のいるリビングには私が組み立てた、遺影写真とご遺骨を飾る後祭り段が置いてあります。一か月前に愛する奥様のお葬式を出した後に、この場... 続きをみる
ポストに入っている「喪中はがき」を手に取る季節になりました。内容が知人の親の不幸ですと、自分もその年代になったかと思い、これから書く年賀状の宛先リストから削除しようと考えながら家に入ります。本来、喪中はがきとは故人とそれほど深いお付き合いではない方に向けてのお知らせでした。 ですがこの頃は喪中はが... 続きをみる
葬儀屋にかかってくる電話で一番多いのは「お葬式にいくらかかるのですか」との質問です。このブログでも何度か取り上げています。ネットで安く宣伝している葬儀会社も実際に電話をかけてみると、次々追加の料金の説明をされて結局トータルの支払額が解らないと言う声をよく聴きます。 2017年に消費者協会が行ったア... 続きをみる
「葬儀屋さん、自分一人で親父の葬式をやっているのだが、病院から一人で運んだし、棺桶も買ってある。火葬場だけ手伝ってほしい」とんでもない電話がかかってきました。オイオイそれでは葬儀屋はいらないじゃないか、と突っ込むところですが、一応お話を伺いに、電話先のご自宅に向かいました。リビングに綺麗に背広を着... 続きをみる
「葬儀屋さん、エンディングノートの書き方を教えてほしい」初老のご婦人が来社です。エンディングノートとは、自分が亡くなった時に備えて書くノートのことです。終活の勧めで作成される人が多くなりました。忘れたら困る大事な事柄の備忘録と同時に、自身の人生の最期をどう迎えたいかを考えるために書くノートです。 ... 続きをみる
一般参列者が集まるお葬式の受付では、ほとんどの方が「香典辞退」の案内を出します。家族葬はお身内だけの参列ですから、家族や親族の間では香典のやり取りが残っています。身内の絆を確かめるためと金銭的相互扶助の考えで、まだ習慣として香典があるのです。 お通夜や告別式の時に渡す品物が香典返しだと思われている... 続きをみる
韓国の方が亡くなりました。韓国は儒教の国で、故人に最大限の敬意を表します。葬儀では日本式のお焼香を行いますが、その後で「クンジョル」と呼ばれる、膝を床に着けた深いお辞儀をします。参列者は焼香を終えると遺影に向かって膝をついて深く2礼をします。その後起立してもう一度1礼をします。また通夜式は弔問の時... 続きをみる
ご自宅に安置されたご遺体の枕元に一膳飯(いちぜんめし)が置かれます。一膳飯というのは亡くなった人にお供えするご飯のことです。お茶碗に大きく盛りつけて、真ん中に箸を立てます。一杯飯(いっぱいめし)とか枕飯(まくらめし)とも呼ばれます。山盛りの白米ごはんを出すのは、この世に別れを告げて、あの世へと旅立... 続きをみる
「葬儀屋さん、すぐ来てくれないか。どうも死んでいるようだ」慌てた口調の電話です。自宅で亡くなった方を見つけると、気が動転して死人イコール葬儀屋と結びつける家族が多いのです。 「まず、お医者様に見せてください。かかり付け医がいない時は救急車を呼んでください。その時にどうやら死んでいるようだ伝えてくだ... 続きをみる
火葬場から帰ったご遺族が、玄関先で渡された塩を肩先に振り、死の穢れを落とします。洗面所の水で手を洗い、まだ暖かい骨箱を後祭り段にそっと安置します。線香と蝋燭の火をともし、手を合わせます、ご主人を送ったばかりのお婆ちゃんが急に立ち上がりました。 「たいへん、たいへん、お水を忘れていた、おじいちゃん、... 続きをみる
霊柩車がホーンを鳴らし、ゆっくり進み始めます。入り口の脇で待機していたセレモニースタッフが、ビニール袋に入れられたご飯茶碗を玄関の敷石に打ち付けます。 ガチャンと高い音を立てて、仏様のご飯が入っていた故人愛用のお茶碗が砕けます。 出棺時に使っていた愛用のお茶碗を割ってしまうのは、故人の魂がこの世に... 続きをみる
葬儀依頼の電話が鳴りました。亡くなった方を尋ねると名前と住所に覚えがありました。数か月前に奥様を突然亡くされ、お葬式をおこなった喪主様の名前です。 この仕事では同じ家のご葬儀を手伝う事が結構あります。高齢のご夫婦の片方を送ると数年後に残された方のお葬式が続くのです。それも必ず奥様を見送ったご主人が... 続きをみる
お葬式の開始時間が近づいてくると参列者が次々と集まり始めます。受付でお悔やみを伝えているのですが、モゴモゴと言っているだけではっきりと聞こえません。喪主様やご家族へのご挨拶も内容が伝わってきません。お悔やみをはっきり伝えることはとても難しく、スマートに出来ない方が意外と多いのです。 頭の中ではこう... 続きをみる
亡くなったので来てほしいとの連絡が入りました。ご自宅へ伺うと、ご家族が布団に寝かせたご遺体のお身体を、温めたタオルで拭いていました。清拭と言う病院で看護師さんがお風呂に入れない患者に行う行為です。 「3時間後に病院からお迎えが来ます。3時間だけのお葬式をお願いします」 こう言って、見せられた紙は「... 続きをみる
打ち合わせにうかがったご家庭でエンディングノートを出されることが増えつつあります。ご要望が固まっていることが多く、極めて短時間に葬儀の内容が決まっていきます。 いつの間にか広まってきた習慣ですが、デメリットもある様です。 白髪の目立つご夫婦は、一冊のエンディングノートを目の前にして、深くため息をつ... 続きをみる
お盆は、サンスクリット語のウラバンナを音読みにした盂蘭盆会(うらぼんえ)からきた仏教用語です。亡くなった先祖や家族を供養する期間になります。ほとんどの方はこの時期にお墓参りに出かけます。亡くなった方が極楽から帰って来るからです。 お墓参りに気を付けてほしいことがあります。持ち物は、生花、線香、ロウ... 続きをみる
火事が起きました。残念ながら若いお嬢さんの人生が無くなりました。早いうちに奥様を亡くし、父親一人で大きく育てた最愛の娘さんが、旅立ちました。 事故死の中でも焼死体は無惨な死体になります。真っ黒に焼け焦げた固まりは、燃えさかる炎を少しでも避けようと、丸く胎児のように縮めた身体です。その黒い物体からは... 続きをみる
お顔にかけた白い布をめくりました。そこには微笑んだお顔のお爺ちゃんが寝ていました。 初盆は、初めて迎えるお盆のことです。新盆と呼ばれることもあります。 多くの地域ではお盆の時期は、8月13日~16日ですが、初盆だけは7月中に行われることがあります。お盆は亡くなった人が年に一度家族のもとに帰ってくる... 続きをみる
お葬式が無事に終了し、集金やご挨拶に伺うと、たびたび受ける質問があります。 「これから私は、何から、手を付けたら良いのでしょうか?」 私は司法書士や税理士ではないですから、いままでの経験からのお話をします。 亡くなった方が、世帯主であったり固定資産税の納付者だったり、光熱費の振り込みの名義人であっ... 続きをみる
亡骸を綺麗して、お顔を整え、死に装束を着せる、納棺の儀式を今日も行いました。納棺式を目の前で最初に見る、家族や親戚の皆様から口々に声が漏れてきます。興味津々で見守りながら「おくりびとの映画みたいだね」「映画と同じ事を、やるのかな」 「DVDで観たことがあるよ」 私は心の中で(またか、困るな。映画と... 続きをみる
前回、仏壇の中のご本尊の話をブログに書いたところ、数人の読者の皆様から、「家の仏壇に掛け軸が3枚掛かっています。ご本尊の他は誰の絵ですか?」との質問がありました。小さい仏壇ですとご本尊の掛け軸1枚だけの場合もありますが、仏壇の奥には中央の本尊の右側と左側に人の姿の書かれた掛け軸や文字の書かれた掛け... 続きをみる
このブログを見つけてくださった方の中には、毎朝、仏壇にご挨拶をなさる方もおられると思います。お水を変えて、お花を飾り、お線香をあげ、鈴を横からチーンと叩いて、ご位牌とお写真を見つめ、静かに話しかけ始めるのでしょう。 しかし、ちょっと待ってください。お仏壇の中で、一番重要で、話しかけてお願いしなけれ... 続きをみる
あなたは亡くなりました。ふと気がつくと独りぼっちで、真っ暗な所にいます。 これより死出の旅へ出発します。極楽の入り口まで約800里。3200キロの旅路を7日間で歩くのですから、1日に約460キロを歩かなければいけません。 最初の難所が死出の山と言う険しい山道です。真っ暗な山道を独りで歩いて行きます... 続きをみる
今回は私事を綴ります。このブログに目を通してくださるムラゴンの皆様方には、終活等の参考にはならない内容をお詫びいたします。 早朝に電話が鳴り、身内に不幸が発生したことを知りました。連絡をくれた家族は私が葬儀屋なのを知っていますので助けを求める内容でした。直ぐに仕度を済ませ車で向いました。 到着する... 続きをみる
行旅死亡人(こうりょしぼうにん)と言う言葉をご存じでしょうか?亡くなった方の、氏名本籍地 住所などが判明せず、かつ遺体の引き取り先が見つからない死亡者を指します。 例えば、ホームレスが路上で亡くなったとか、独居老人が孤独死で身元が分からない場合等です。親族が判明しても引き取りを拒否するケースもあり... 続きをみる
「他の人に比べて、私はなんて不幸なのだ」と嘆く方がおられます。 仏教では幸せになれない理由は、悪い行いをしているせいだと説いています。 不幸や悪い結果を生み出す、やってはいけない行動が10種類も我々にはあるのです。 まず身体から出てくる3種類の悪があります。次に口から出てくる4種類の悪もあります。... 続きをみる
「この衣装を、棺に一緒に入れてください」 こう言って奥様が差し出してきた衣装は、真っ赤な服に白い縁取りのジャケットと ズボン、太いベルト、ボンボンのついた帽子、長靴、そしてフサフサの白く長い 付け髭、そう本格的なサンタクロースの衣装です。 いままで、いろいろな品物を仏様に持たせてきましたが、さす... 続きをみる
「葬式なんて必要ない。面倒なだけだ。」 「葬式を行う意味が解らない。葬儀屋なんか帰ってもらえ」 打ち合わせの時の喪主様は、けんか腰でした。 それでも周りの家族・親族がたしなめ、多くの参列者で通夜が行われました。 通夜の語源は、釈迦が入滅した時に弟子たちが師匠の死を悼み、お説法を夜通し、 語り合った... 続きをみる
葬儀屋が、初めてお葬式を出すご家庭にお寺の宗派を尋ねても、答えられなくて、実家や本家、親戚などに電話を掛けまくり、聞いてまわるケースは結構あります。 お寺とお付き合いがあり、自分の先祖からの宗教を知り、お葬式の時は頼むところが 決まっていると言う方はとても少なくなりました。 仏教には... 続きをみる
高齢の母親を送る通夜の席が始まろうとしていました。 突然、喪主をつとめている息子さんが、私に相談があると囁いてきました。 「実は、さっき父が入院している病院から連絡があって、今夜が峠だというのだ」 ということは、もしかして、今夜の峠を越えられないとすると、 葬儀が続いて出ることになります。 今夜の... 続きをみる
「この頃の若い者は」を、言い始めると、年を取った証拠だと言われます。 葬儀式への参列は老若男女が集いますから、 ハプニングも多々起こります。 20代から30代の若者の言動に違和感を抱くことが、何回かありました。 ① 茶髪の若者数人が会社の先輩の通夜式に、参列しました。 故人とは、あま... 続きをみる
お葬式には、さまざまな出費がかかります。初めて、お葬式を行う喪主様が、 一番戸惑われて、なおかつ一番わかりづらいのがお布施の金額です。 ご存じのように、お布施とは葬儀や法事の時にお寺様に手渡す謝礼のことです。 金額をお寺様に直接伺うと、大概は「お気持ちで」と答えるので... 続きをみる
数年前に「おくりびと」という映画が評判になりました。 アカデミー賞を受賞していますので、多くの方々の記憶に残っています。 整った顔立ちのお婆ちゃんが、今日の仏様です。 「これより、納棺式を始めます」 興味津々で見守る集団の中から、ささやき声が聞こ... 続きをみる
ご遺体を棺桶に収める納棺時に、一緒に入れる品々を副葬品といいます。 市役所の斎場受付から各葬儀会社へ副葬品への指導通達が送られました。 内容は棺の中の副葬品は、火葬炉を傷める原因となり、排煙も多くなり 環境にも悪く、火葬時間の延長になるのでやめるようにという指導です。 ... 続きをみる
葬式の話しなど縁起でもないと言わないで下さい。 どなたも、一生に一回は、ご自分を含めて経験なさるのです。 しかし昨今、核家族化も進み、ご近所とのお付き合いも薄れ、 ご葬儀の知識を持つ方は、非常に少なくなってきました。 先日、親を亡くして、お葬式を無事に済ませた知人は、 「葬儀とは究極の衝動買い」 ... 続きをみる