おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

おくりびとの日記の新着ブログ記事

  • 旅立つ子に送る親の一言

    棺桶に横たわっているのは享年13歳の中学一年生です。最期に覗き込んだ父親が静かに声をかけます。「気を付けて行けよ」亡骸にかける言葉をずいぶん聞いてきましたが、このフレーズは初めて耳に入りました。親子の絆を感じた瞬間でした。 検視が終わったと連絡が来たのは警察の安置室からでした。校舎の屋上から飛び降... 続きをみる

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  • 仏壇に写真は飾らないで

    四十九日法要を済ませたので、後祭り祭壇を引き上げて欲しいとの連絡を受けて、喪家様のお宅に伺っています。いつものように、まず仏壇に向かい、送り出した故人様に手を合わせます。そして気がつきます。「このお家もご遺影写真が仏壇に飾ってある」と心の中でつぶやきます。 皆様のご自宅に仏壇がある場合、故人のお写... 続きをみる

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  • かかった費用は幾らなの

    「結局、お葬式にはいくらほど、支払ったのでしょうね」と一周忌法要を済まされた奥様が話し始めました。「いえ、お葬式代が高かったと言っているのでは無いのよ。無事に送り出すことが出来て満足のいくお葬式で旅立させたのは良かったと思っています。でも、かかった金額はお葬式代だけでは済まなかったのに気がついたの... 続きをみる

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  • お葬式の考えは千差万別

    この業界に入り仕事をするようになって随分な年月がたちました。人の最期の姿を整えて、旅立ちの儀式と人生の最後のイベントである「お葬式」をお手伝いしてきました。ご自宅で行なわれていたお葬式が葬儀会館での「一般葬」になり、それが現在の小規模で簡素化した「家族葬」に変遷してきた歴史を経験してきました。 葬... 続きをみる

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  • 会場内に流れる西城秀樹

    葬儀会館のホールに次々と流れた曲目は「YANNGUMAN」「ギャランドゥ」「傷だらけのローラ」「お嫁サンバ」「男の子女の子」「2億4千万の瞳」「私鉄沿線」などでした。皆様、ご存じの西城秀樹、郷ひろみ、野口五郎のヒット曲です。1970年代の男性アイドルとして3人は新御三家(しんごさんけ)と呼ばれてい... 続きをみる

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  • お子様の参列は歓迎です

    ほとんどのお葬式が家族葬になりました。それに応じて増えてきていると感じる事があります。赤ちゃんや小さいお子様を連れて参列する「子連れでお葬式」のご家族です。ひと昔前までは、小さな子供がいるなら「最期のお別れを遠慮するか、あきらめて」と言われて悲しい気持ちでやむなく欠席された方もおられたはずです。 ... 続きをみる

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  • 遺体の穴や傷を塞ぐには

    皆様は自分が亡くなる時に、ご自分の身体がどのような状態になっているかを想像したことはありますか?傷一つない綺麗なお身体で旅立つはずだと、お思いでしょう。ところが多くの仏様を送ってきた経験から申し上げますと、旅立つ時に、ほとんどの方のお身体はあちこちに穴が開いているとか、傷だらけの方も多いのです。中... 続きをみる

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  • 葬儀屋探しから始めます

    終活やエンディングノートの記入がブームになりました。近頃はイザという時の為に生きているうちに準備をしようと考える方もいます。生前準備とは元気な時に終末期やお葬式そして相続について用意しておくことです。もしもの時は突然来ます。事前に準備しておく事で残された家族が困らずにすむのです。もう高齢者の貴方は... 続きをみる

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  • お彼岸は修行を行う期間

    昨日は春分の日でした。この日を中日とする前後3日間の合計7日間を、お彼岸と呼びます。3月の春分の日の前後が春彼岸、9月の秋分の日の前後が秋彼岸です。我々が暮らしている、煩悩と迷いで溢れる現世の言い方を此岸(しがん)と呼び、苦しみから抜け出した安らぎの世界のことを彼岸(ひがん)と呼びます。 お彼岸の... 続きをみる

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  • なぜ死者をホトケと呼ぶ

    私が葬儀業界に入社して初めて手にした司会者マニュアルに「亡くなった方をホトケさまと呼ぶこと」と書いてありました。お葬式以外でも、この「仏さま」と呼ぶ呼称が多く使われます。時代劇では「同心の檀那、川にホトケさんがあがりましたぜ」のセリフを聞き、テレビドラマの相棒でも右京さんが「ホトケさまはこちらです... 続きをみる

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  • 高齢者一人暮らしの知恵

    国勢調査の結果で高齢の単身者(65歳以上の単独世帯)の世帯が303万以上あると発表されました。そしてその割合は急激に増えています。特に女性の65歳以上の5.6人に1人は単身者です。独身、離婚、死別と理由は様々ですが高齢のお婆ちゃんの一人暮らしは確実に多くなっています。そうなると、今問題になっている... 続きをみる

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  • 棺桶に入ってみませんか

    葬儀会館の見学会で行なうイベントがあります。入棺体験です。生きているうちに死体が入る棺桶に入ってみることです。これが結構人気があります。皆様からは「窮屈だけど寝心地は良い」「意外と落ち着きました」「お布団が柔らかく気持ちが良い」などの声を聞きます。居心地が良い意見には納得します。棺桶の内部は死後の... 続きをみる

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  • 最後の呼吸は吸い込んで

    「とても穏やかな旅立ちでした」ご家族から最後の様子が語られます。亡くなる一週間前から食べ物を一切取らなくなったそうです。三日前からはお水も飲まなくなりました。かかり付け医は点滴を勧めましたが、医療経験のある家族は断りました。半日前から口を開けて呼吸をする下顎呼吸の状態が始まりました。喘いでいる姿に... 続きをみる

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  • わすれられない贈りもの

    このブログを見つけてくださった皆様に伺います。『わすれられないおくりもの』という題名の絵本を知っていますか?私がこの絵本を知ったのはお手伝いをしたご家族が控室でお子様に読んでいたのを目にしたからでした。耳に挟んだ内容が気になったのでアマゾンで手に入れてみました。 イギリスの絵本作家のスーザン・バー... 続きをみる

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  • お雛様が周りを囲む仏様

    雛祭りが近づくと思い出す仏様がいます。そのお婆ちゃんは老人会の人気者でした。お葬式は喪主様の仕事関係と親戚の集まれる日がその日しかなく、やむなく友引に行われました。友引は葬儀を行うのが嫌われます。理由は友人達を冥途に連れていくとの迷信からです。出来るなら変更したかったのですが日程が合いませんでした... 続きをみる

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  • 悩む子供のドレスコード

    お葬式の打合せの中で良く受ける質問があります。「子供に何を着せて参列させたら良いのでしょうか」と言う内容です。お葬式は久しぶりに会う親戚同士が集う場です。しばらく見なかったお子様のお披露目の会場でもあります。お母様方にとっては自分の子供を、どのように親戚一同に発表するかは大きな問題なのです。 簡単... 続きをみる

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  • お別れを告げるフォーン

    高齢者夫婦の世帯が増えています。ところが夫婦が二人とも「健康で長生き」とは、なかなか行かないのが現実です。最期はどちらかが施設に入るか、又はお二人とも入院して、別々の病院で息を引き取ることも、よくある出来事になり始めています。今回のお葬式のお爺ちゃんも入院先の病院で旅立ちました。そしてお連れ合いの... 続きをみる

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  • 直葬で送られたいですか

    葬儀業界で話題に上がるのが「近頃、急に増加した直葬」です。直葬(ちょくそう)とは納棺式、通夜式、告別式を含む一切の儀式事を行わずに、亡くなったらそのまま棺桶に納めて火葬場に運び、火葬のみをするお葬式の形態です。「じきそう」と呼ぶ地域もあります。焼くだけですが、葬儀屋のパンフレットでは「火葬式」とも... 続きをみる

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  • 棺に入れたチョコレート

    昨日はマスコミが騒ぐバレンタインデーでした。皆様、この日は神父様の亡くなった日だと知っていましたか?バレンタインデーの起源はローマ帝国時代に司祭ウァレンティヌスが2月14日に処刑された事に由来しています。当時のローマ皇帝クラウディウス2世は「若者が戦争へ行きたがらないのは、故郷に残る家族や恋人と離... 続きをみる

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  • 自殺の葬式が減りません

    火葬炉に飲み込まれる棺にそっと声をかけました。「お疲れ様でした」。見送る家族はどなたも泣いていません。それどころか疑問と驚愕と後悔の表情が見て取れます。棺の中の故人はまだ寿命は充分に残っているのに自ら旅立った自殺者です。人はなぜ自殺をするのでしょうか?葬儀の仕事に就いて驚いた事があります。自殺で亡... 続きをみる

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  • 娘のバイクには罪がない

    お迎えに行ったのは警察署の霊安室でした。ステンレスのベッドの上に検視後の裸の状態で寝かされていたのは、まだ若いお嬢様です。骨折と擦り傷でお身体は無惨な状況でしたが、ヘルメットに守られたお顔は美しいままでした。死体検案書には急性外傷からの内臓損傷と記入されています。こんなに若い命が、なぜ今日、寿命を... 続きをみる

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  • 最後に食べたい薄皮饅頭

    葬儀並びに告別式の閉式が告げられると、出棺前のお別れの時間が始まります。故人が横たわっている棺の蓋が開けられ家族や親戚が最後の対面を行うのです。お別れを告げる集団の中には、小学校入学前のお子様が混じる喪家様も多くおられます。高齢の故人になるとひ孫の参列も珍しくありません。これらの一番かわいい年代の... 続きをみる

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  • お土産の恵方巻を持って

    スーパーのチラシに恵方巻の宣伝が載るようになると思い出すお葬式があります。お顔の両側に、太く真っ黒な巻き寿司を置いたお婆ちゃんは、ゆっくりと火葬炉に入っていきました。恵方巻きの起源については諸説あります。大正時代に大阪の花街で節分に海苔巻きを食べて縁起を担いでいたのが発祥という説とか、大阪寿司組合... 続きをみる

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  • お別れの弔辞に感動する

    先日行われた一般葬で久しぶりに弔辞が読まれました。長年にわたり親友でしたと紹介された初老の方が、祭壇に向かい故人に切々と語りかけました。中学から高校と同窓で大学は違いましたが親交は続き、家庭を持ってからも家族同士でお付き合いをされたそうです。締めの言葉で「三途の河の畔で出迎えてくれ、来世で又会おう... 続きをみる

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  • 死後の手続きは辛い役目

    一人の人間が亡くなると、その瞬間から様々な手続きを始める必要に迫られます。亡くなった直後にまず死亡診断書又は死体検案書を受け取ります。そして死亡届の記入から提出を経て火葬許可証の受け取りと進みます。死亡診断書は以後の手続きの度に必要になるので、必ず5枚以上のコピーを取ることを忘れないでください。 ... 続きをみる

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  • 開式前の確認は重要です

    お葬式の打ち合わせは、細分にわたるまで細かく話し合っています。故人を無事に旅立させると言う儀式はやり直しが効かないからです。「間違えたから」とか「失敗したから」などの言い訳は通りません。「もう一度やり直してください」も無理です。それでもトラブルは起こります。つくづく難しい仕事だと実感しています。 ... 続きをみる

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  • 自衛隊隊員の旅立ちです

    家族が選んだ遺影写真は自衛官の制服を着用していました。左胸の「陸上自衛隊き章」の下には防衛記念章及び防衛功労章が並んでいます。お手伝いさせて頂いたお葬式は、陸上自衛隊隊員が故人様でした。小隊のリーダーとしての人望も厚く、活躍されていた数々の功績が左胸に並んだ記章で表されていました。 「大学をご卒業... 続きをみる

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  • 葬儀費用を安くするには

    大部分のお葬式が家族葬になりました。家族葬の一番の利点は「費用を安く抑えるお葬式」といわれています。ところが、思ったほど安くはないと感じる方が大部分です。参列者が少なくなっても、お寺のお坊様を呼んで葬儀式を行うと、どうしても必要な備品や施設が必要です。その部分は一般のお葬式と変わらないので、ある程... 続きをみる

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  • 形見のパールネックレス

    旅立ったお婆ちゃんのお葬式の打合せをしています。老夫婦が助け合いながら暮らしてきたリビングで、憔悴したお爺ちゃんと向き合っています。連れ合いを亡くされたショックで今にも倒れそうなお爺ちゃんでしたが、奥様をしっかりと旅立させると覚悟してからは喪主の務めをなんとか果たしています。突然玄関が開きました。... 続きをみる

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  • 家族葬はいくらかかるの

    2022年に鎌倉新書が「第5回お葬式に関する全国調査」を行いました。それによると家族葬の平均費用は110万7000円と出ています。参列者数は30名程度で費用の内訳は、祭壇や棺桶等の備品を含む通夜式と告別式の葬儀一式費用が67万8000円となっています。飲食代が20万1000円、返礼品費用は22万8... 続きをみる

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  • 棺桶に入れた年賀状の束

    間もなくお正月を迎えようとしている年末に命の灯が消えました。「お正月なので」と、息子夫婦だけが見送るご葬儀に決まりました。火葬場は公営施設なので年末から三が日は休業になります。休み明けの一番窯での出棺を予約しました。 「母を亡くしてからは、一人で暮らす生活が長く続いたし、知り合いや友人関係もほとん... 続きをみる

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  • 仏様と一緒のお正月です

    24時間365日休み無しが葬儀屋の仕事です。年末年始もゆっくりは出来ません。市町村にある火葬場は公営施設です。当然、年末から三が日にかけて休業します。その期間は火葬炉が使えません。ですが、亡くなる人は待ってはくれません。 都市伝説に病院では火葬場が休業しているお正月は死期が近づいている患者さんに強... 続きをみる

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  • 皆様有難うございました

    このブログをご覧の皆様方、いつも開いて頂きありがとうございます。始めた時は葬儀屋の書くブログなどは、縁起でもないお葬式の話ばかりだから、誰も興味が無いだろうと思っていました。それでも終活ブームのこの頃ですから、どなたかの参考になれば良いし、お葬式を考えるお手伝いになるかもと思い直し、綴り始めました... 続きをみる

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  • 天に昇るサンタクロース

    町中がクリスマスの色に染まると思い出すお葬式があります。このブログ「おくりびとの日記」を書くきっかけになった出会いでした。「クリスマスの目前に旅立ったこんな仏様がいました」と皆様にもう一度お伝えしたくなり、再掲載させて頂きます。 打ち合わせの時に「納棺式の時に納めたい服や持たせたい品物がありました... 続きをみる

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  • 余命宣告は当たりません

    お葬式の打ち合わせが一段落しました。その後、ご家族と故人の入院中の闘病生活とか、介護施設での晩年のご様子などのお話しになることがあります。話題に出ることが多いのが、お医者から告げられたという「余命宣告」です。余命とは残りの命のことです。言い換えれば、これから先、生きられる日数と時間の通告です。もし... 続きをみる

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  • 四十九日法要までが忌中

    宗教離れが進んでいます。ですが、まだお坊様を呼ぶ仏教形式のお葬式は多く行われています。一連の流れでお坊様が御経を読むタイミングは5回あります。最初に安置されたご遺体の枕元であげてくれるのが「枕経」です。その作法が終わるとお葬式の日時の確認やお坊様の人数、戒名のランクの決定などが話し合われます。お通... 続きをみる

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  • 自分らしいお葬式をする

    お葬式のスタイルが変わりました。家族と親戚だけで見送る「家族葬」がほとんどになり、大勢の参列者が集う「一般葬」と呼ぶお葬式は少なくなりました。高齢者は増えるのに核家族化が進みます。ご近所付き合い等の地域の繋がりも見られなくなっています。宗教を信じる人も少なくなり、お坊様を呼ばない「無宗教葬」のお葬... 続きをみる

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  • 後悔する高価格のお葬式

    このブログはお葬式を綴っています。死んだ後の話など縁起でもないと言わないで下さい。どなたも、一生に一回はご自分のお葬式を含めて経験されるのです。現在、核家族化が進み高齢者と一緒に暮らす家族が少なくなりました。家族葬になり弔問の経験も少なく、まして喪主としてお葬式を施行された人はほとんどおりません。... 続きをみる

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  • 空席が目立つ高齢者葬儀

    喪主様はホールの大半を占めた空席状況に納得がいかないようでした。「おかしいなあ、もう少し来てくれると思っていたのだが、人の気持ちとはこういうものなのでしょうか?私の尊敬している母の評価と、これまで母が頑張った仕事のお付き合いは、世間の考えとこんなに大きく違うものなのですか?こんな状態では、亡き母を... 続きをみる

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  • 死ぬまでにやりたいこと

    終活ブームと言われています。本屋の店頭には老後生活に関する「ハウツー本」が並んでいます。「エンディングノート」も選ぶのに苦労するほど多種多様な品があります。「自分史」を書く人も多くなったようです。超高齢化社会の日本では、暇を持て余している高齢者に、あの手この手で売りつける商品が考え出されるのです。... 続きをみる

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  • ハッピーエンドな死に方

    自宅のお部屋で在宅介護を受けている高齢者を見送られたご家族から、お葬式の連絡を受けました。直ぐに準備をして伺いました。介護ベッドの上のお爺ちゃんに対面します。第一印象は「苦しみの無い、良いお顔で旅立たれた仏様だなあ」でした。かかり付け医の死亡確認は終わっていましたので、御着替えを始めました。看護師... 続きをみる

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  • 飾った遺影はお気に入り

    ご自宅に搬送が終わり和室に安置された高齢のお婆ちゃんの脇で、ご家族は困惑していました。喪主様の手には、故人が元気なころに介護施設で書き込んだという立派なエンディングノートがあります。その中に挟み込まれた「私の遺影」というページが開かれています。そのページに貼られていたのは華やかな着物を召した若い綺... 続きをみる

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  • エンゼルケアは大事です

    ほとんどの方は病院で亡くなります。病室か霊安室でお会いした時は、もう看護師さんの手で綺麗にされています。亡くなった後にエンゼルケアと言う処置が行われているので、安心して寝台車に乗せて搬送に移れるのです。ところが自宅で亡くなられた場合、かかり付け医の死亡確認の後は、葬儀屋が引き継ぐお身体もあります。... 続きをみる

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  • 観音菩薩が好きな日本人

    旅行先やドライブに出た途中で、目の前に巨大な仏像が見えてきた経験はありませんか?日本各地には結構大きな仏像が建立されています。どのくらいの仏像を「巨大仏」と呼ぶかは明確な基準はありませんが、一説によると40メートル以上の仏像を対象とするらしいです。研究者の中には「ウルトラマンより大きいのが巨大仏の... 続きをみる

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  • 葬儀屋はボッタクリなの

    葬儀業界でよく言われるのが「この業界はボッタクリの仕事と思われている」です。ボッタクリの意味とは何でしょうか?「ボッタクリ」の言葉は「暴利」からきています。法外な料金を請求されて泣く泣く払うとか、力ずくで金銭を奪い取られることを表します。 飲食業や風俗業で、サービスの後で異常な上乗せ料金の請求が代... 続きをみる

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  • 火葬場に着き感じる事は

    連日、火葬場に向かうのが葬儀屋の仕事です。普通のお仕事をされている方は人生で数回しか火葬炉の前に立つ経験はされないはずです。この頃は火葬場の予約も直ぐに一杯になり、並ぶ火葬炉がフルに稼働中の光景を目にするようになりました。高齢化と多死社会がすごい勢いで進んでいます。連日多くの人が次々と死んでいく現... 続きをみる

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  • 小さなお葬式の問題点は

    インターネットで「お葬式」を検索すると検索上位に必ず出てくる葬儀屋があります。テレビCMも良く見ます。NHKのテレビ番組でも取り上げられたこともあります。ホームページを開くと安価で明瞭会計と書いてあるし手軽に申し込みが出来る点も魅力です。それが「小さなお葬式」です。過去ブログでも何度かあげましたが... 続きをみる

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  • 家族葬の長所を考えると

    お葬式のスタイルが格段に変わりました。家族葬が進んだ理由は、コロナ過と言うパンデミックが後押しをしたこともありますが、一番の原因は皆様が感じる不透明な葬儀費用を出来るだけ抑えたいとの切実な願いがあったからです。訳も分からないまま葬儀屋の言われた通りの金額を青天井で出費するのはコリゴリと言う感情が小... 続きをみる

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  • お通夜の夜に知る出来事

    お通夜は故人が俗世に別れを告げるための最初の儀式です。あの世へ向かうための旅立ちを整えて現世を離れる準備をする場所とも言えます。そして同時に家族が死を受け入れ、在りし日の姿を偲びながら見送りの心構えを整える為の時間なのです。 通夜の語源は、お釈迦様が入滅した時に弟子たちが師匠の死を悼み、お説法を夜... 続きをみる

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  • 喪中葉書が届く時期です

    喪中はがきがポストに入る季節になりました。家族だけで見送る家族葬が多くなり、親戚の死去を一枚のはがきで知る人も多くなりました。本来、喪中はがきとは故人とそれほど深いお付き合いではない方に向けてのお知らせでした。ですが、この頃は親しい人の死去をこの一枚で知るのです。お葬式は家族のみで済ませて、はがき... 続きをみる

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  • 家族葬で知っておく点は

    「家族葬を行うには何を知っておいたほうが良いですか」と言う質問を受けました。ほとんどのお葬式が家族だけの少人数で集まり簡素化された式典で故人を送り出す「家族葬」のスタイルで行われます。家族葬と呼ばれるお葬式には的確な決まりごとが無いために、遺族を中心とする喪家様側と、施工を依頼された葬儀屋にも、お... 続きをみる

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  • お線香の知識を学びます

    葬儀会館には特有の匂いがあります。お線香の香りです。残り香が強く電車内などで喪服の方とすれ違うと、ほのかの匂うこともあります。この香りは杉の木の匂いです。お線香の作り方は、杉の葉を乾燥させて粉にした原料に水と糊を加えて練り、棒状に加工します。杉のヤニにより煙が多く出るため、宗教的な行事に使われるよ... 続きをみる

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  • 支払いはタンス預金から

    喪主様は大変ご立腹でした。お寺のお坊様にお渡しする「お布施」を用意するために銀行に出かけたところ、自分の預金からお金が出せないと言われたのです。「自分のお金だよ、それを自分が使う為におろしたいと言うのが何故いけないのだ、銀行と言うのは、なにかい、一旦預けたら二度と引出せないようにする仕事なのかい、... 続きをみる

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  • 家族葬にむいてない仏様

    コロナ過という厄災も後押しをした結果、お葬式の形が家族葬と呼ぶスタイルに替わりました。友人、ご近所、会社関係などの多数の弔問客を招くことを省略して、家族と親戚だけで送る内容が一般的になり始めています。超高齢化と多死社会を進み始めたこの国です。お葬式の簡素化と少人数化はこれからも増加していくと思いま... 続きをみる

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  • お香典は結構難しいです

    家族葬が多くなりました。それでも、ご近所の皆様方や故人と親しくしていたご友人方が、どうしてもと参列されるお葬式は多く見受けます。そしてその際にお香典を持参されます。香典辞退の家族葬と決めていても、嫁いだ娘家族や親戚関係などはお香典を持ち寄ります。少しでも、お葬式費用に充てて欲しいとの気持ちの表れで... 続きをみる

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  • お寺の境内を使うお葬式

    高い天井と豪華な飾り付け、そして見上げるようなご本尊、周りに漂う長年の抹香の香り、今回の家族葬は菩提寺でもあるご寺院の本堂を葬儀会館として使用する寺院葬で行われました。お寺で行なう寺院葬には葬儀会館では不可能な体験ができます。本堂の作りが横長ですから、御経を唱えるお坊様を囲むように家族席の配列が可... 続きをみる

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  • 夫の遺言は葬式について

    机の上の電話が鳴りました。「そちらにお葬式の予約を入れていた〇〇です。先ほど亡くなりました。よろしくお願いします」とても落ち着いた声に聞こえました。葬儀屋にかかってくる電話には「突然の事で慌ててどうしようか」と言う思いが伝わって来る場合が多いのです。受話器から聞こえてくる「死んだ、死んだ」としか言... 続きをみる

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  • お悔やみの言葉は難しい

    お通夜やお葬式に参列した皆様が、挨拶の時に必ず口にするのが「ご愁傷様」です。この言葉は、大切な方を亡くしたご遺族にかける「お悔やみ言葉」のひとつです。ご愁傷様の「愁傷」は「悲しみに寄り添います」「嘆き悲しんでいます」「あなたを心配しています」などの意味になります。しかし、ご愁傷様は相手に失礼に当た... 続きをみる

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  • 彼岸花が好きな妻でした

    仲良く老後を楽しんでいた高齢者夫婦の奥様が急性心不全を起こし亡くなりました。喪主を務めるご主人がどうしてもお願いしたいと話されたのが「祭壇に飾る花を妻の好きだった彼岸花でお願いします」との一言でした。彼岸花(ひがんばな)はお彼岸を待っていたかのように咲く花です。長い茎がスッと伸びた先に赤や白のカー... 続きをみる

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  • 地域で違うお葬式の風習

    仏教には13宗56派あります。また神道やキリスト教などの宗教が混在している我が国です。江戸時代の幕藩体制では266藩がそれぞれに統治を行っていました。そして南北に長く山岳地域と沿岸地域や農村部と都市部と環境も変わります。こうした宗教、政治、地理的環境などから、お葬式というセレモニーは地域ごとで異な... 続きをみる

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  • お彼岸を知っていますか

    スーパーの棚に落雁(らくがん)などの供養菓子が並ぶとお彼岸の時期です。「彼岸」とは亡くなった後に住むと言われる極楽浄土の事です。いま我々が住んでいるこの世は「此岸」(しがん)と呼びます。迷いや悩みの多い世界です。亡くなった後、修行をしてたどり着く「彼岸」と呼ぶあの世には幸せな日々が待っているそうで... 続きをみる

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  • 葬式仏教は何故始まった

    宗教離れが進んでいると言われています。それでも約9割のお葬式がお坊様を呼んで読経を行い参列者全員で焼香をする「仏教の形式」で行われています。日本人の気持ちの中に根付くお葬式と仏教の関わりは、とても深いものだと感じます。 日本人がお葬式と仏教を結びつけたのは、歴史上のどの時代からなのでしょうか?鎌倉... 続きをみる

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  • 大人数が参列した納棺式

    少し前までのコロナ過時はいろいろな制約が起こりました。大人数が集まる「お葬式」も開催を控えるようにと通達が出ました。寂しい雰囲気の中で、送り出した仏様も随分おられます。参列者の人数でお葬式の内容を評価するわけではありませんが、その人の人生に関わった人達が多く集まり、感謝の気持ちで送りだす儀式のお手... 続きをみる

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  • 墓を持たない人が増える

    お寺の境内からお墓が無くなってきています。檀家を止めて先祖代々のお墓を「墓じまい」される方も多くなってきました。公営の管理墓地の募集広告も見なくなりました。これ以上の敷地が開拓できなくなり空いている墓地が無いそうです。遺骨になってからの終生の住み家である「墓石を立てたお墓」を整地して増やすことが難... 続きをみる

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  • お葬式トラブルあれこれ

    受注したお葬式が無事に終わると心の底から安心します。冠婚葬祭は何事もなく済んで当たり前の世界です。ところが仏教宗派の違いや、地域による異なる風習、お葬式特有のマナーや決まりごと、そして各人の考え方の違いもあり、結構事件簿に記載したくなるような出来事も多いのです。故人との別れを惜しみ、しめやかに執り... 続きをみる

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  • お通夜と葬儀式と告別式

    お葬式と聞くと「お通夜はいつなの」「告別式は何時からなの」と質問が出ます。お通夜とか告別式という言葉を知っている人は多いのですが、具体的にそれぞれの儀式の内容について詳しく知っている人は少ないのです。本来は告別式の前に葬儀式と名のつく大事な儀式があります。 まずは「お通夜」について知ってください。... 続きをみる

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  • 火葬前に抱いてあげたい

    お手伝いがとても辛いお葬式があります。小さなお子様が旅立つ時間です。それも、まだ幼稚園や保育園の入学前に、亡くなってしまう小さな亡骸と対面した時は「なぜ、このような幼い子供が亡くなってしまうのだろう」と、死者に慣れた私でも理不尽を感じながら納棺に臨みます。悲しみをこらえながら自分の子供のお葬式の打... 続きをみる

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  • やってはいけない行動は

    「他の人に比べて、私はなんて不幸なのだ」と嘆く方がおられます。仏教では幸せになれない理由は、日々悪い行いをしているせいだと説いています。私たちには、不幸や悪い結果を生み出す、やってはいけない行動が10種類もあるのです。 まず身体から出てくる3種類の悪があります。次に口から出てくる4種類の悪もありま... 続きをみる

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  • 生まれ故郷を見てみたい

    納棺に伺った枕元には、色鮮やかな「チャイナドレス」が置いてありました。日本ではパーティードレスとしてチャイナドレスが親しまれています。この服を中華文化の伝統的な民族衣装と考えている方が多くおられます。しかし現在の身体に沿った曲線的なシルエットと、深いスリットが入ったチャイナドレスは20世紀以降に西... 続きをみる

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  • 費用と広告の落とし穴は

    テレビを見ていると頻繁に入るコマーシャルがあります。「お葬式」の宣伝広告です。インターネットで「お葬式」を検索すると必ず上位に並ぶのが「葬儀屋の仲介業者」です。どの広告の内容も驚くほど低価格の金額を提示しています。今まで、お葬式を経験していない人に「その金額でお葬式が出来る」と思い込ませるように宣... 続きをみる

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  • フューネラルて何ですか

    ムラゴンの皆様のIDネームには、素敵なお名前や凝ったお名前だと感心させられることがあります。この「おくりびとの日記」のIDネームは「フューネラル」を名乗っています。見つけてくれた皆様の中には「フューネラル」とはなんですか?と思われた方もおられたようです。カタカナ用語が世の中に氾濫していても聞きなれ... 続きをみる

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  • なぜ幽霊には足が無いの

    テレビ番組に心霊現象とか怪奇特番が流される季節になりました。葬儀会館の見学者の中にも、このような話題が好きで突っ込む方がおられます。真面目な顔をして聞いてくるのです。 「お葬式をしていない時の葬儀会館は何だか不気味ですよね。やっぱり幽霊とか出るのですか?」答えは決まっています。 死体が毎日運び込ま... 続きをみる

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  • 二頭が並ぶ精霊棚のナス

    お盆は亡くなった人が家族のもとに帰ってきます。特に故人が亡くなってから初めて迎える初盆では、通常のお盆よりも念入りに供養の行事が行われます。お盆の時期に亡くなった人が出ると、周りから必ず「お迎えが来た」と言われます。この時期は葬儀の繁忙期でもあります。一人では帰りたくない仏様が連れて帰る人を探して... 続きをみる

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  • 遺骨を一切引き取らない

    ゼロ葬とは宗教学者の島田裕巳氏の「0葬あっさり死ぬ」から出てきた言葉です。火葬後に立ち会った遺族が火葬炉から出た遺骨を引き取らないで立ち去る事と説明されています。骨壺に遺骨を納めることすら行いません。台車の上の焼骨をそのままにして帰ります。故人の形見として残したお骨を、一切持ち帰らないとの考えに皆... 続きをみる

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  • 別れの時間を一番大切に

    お葬式の簡素化が進んでいます。ほとんどのお葬式が家族葬と言う一般参列者を呼ばないで近親者だけで見送るという形になりました。それでも親戚関係は参列しますから20人から30人程になることもあります。家族だけの家族葬はまだまだ少ないのです。宗教離れも進んでいます。高額なお布施や訳の分からない読経に不信感... 続きをみる

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  • 貴方が入れて欲しいのは

    納棺に伺いました。枕元に入れて欲しい品々がずらりと並べてあります。「困ったな」と心の中でつぶやきます。ご遺体を棺桶に収める納棺時に、一緒に入れる品を副葬品といいます。打合せの時に市役所からの「火葬時のおける副葬品の禁止事項」の紙を参考に渡してありますがほとんどの方は気にしません。亡くなった家族にあ... 続きをみる

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  • 死んだら何所に行くのか

    このブログを見つけてくださったムラゴンの皆様に質問します。「亡くなった家族やもし貴方が亡くなったら、何所に行くと思いますか?」先日、面白いアンケートを見つけました。解答結果を見ると「あの世に行く」と答える人が約四割を占めています。これが最も多数の解答になったそうです。ところがお葬式の後で聞くと答え... 続きをみる

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  • 別れ花を選んでください

    告別式が終わると祭壇前の棺が、会場のスペースに引き出されます。棺の蓋が開けられます。セレモニースタッフが祭壇花や供花から切り分けられた「お別れ花」を参列者に渡します。皆様、一輪ずつ受け取り、喪主様から順に関係の近い人からご遺体の周囲にお花を添えていきます。出棺の前に皆様の手で、飾られていた生花を棺... 続きをみる

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  • お葬式前に焼いてしまう

    親戚のお葬式の為に青森県に帰っていた、友人との世間話で出てきた話です。「いやあ、ビックリした。お通夜に間に合うように前日に着いたら、その日に火葬場に行って、骨にしてしまったのだ。火葬するのは、てっきりお葬式の後だと思っていたからね、葬儀前に焼いてしまうなんて驚愕した。日本は地方ごとで、ずいぶんしき... 続きをみる

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  • お墓参りに行きましょう

    お盆は、サンスクリット語のウラバンナを音読みにした盂蘭盆会(うらぼんえ)からきた仏教用語です。亡くなったご先祖やご家族を供養する期間になります。亡くなった方が極楽から帰って来るこの時期は、ほとんどの方がお墓参りに出かけます。 お墓参りで気をつけて欲しいことがあります。持ち物は、生花、線香、ロウソク... 続きをみる

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  • 仏壇の掃除をしませんか

    亡くなったばかりの仏様を病院からご自宅に帰します。仏壇のあるお部屋に安置することが多いのです。葬儀屋は仏壇をチェックしています。お掃除をしていないと思われる仏壇を結構見受けます。鍾乳洞の様に溶けたロウがこびりついた燭台とか山ほどの短い線香が立っている香炉などです。葬儀屋が仏壇を覗くもう一つの理由は... 続きをみる

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  • 喪主様の選び方と役割は

    「喪主様はどなたがなさいますか」お葬式の打合せを始める時に葬儀屋が必ず確かめます。喪主が必要なのは様々なお葬式の内容を最終的に決定する役割があるからです。いわば、お葬式というイベントの現場監督であり最終責任者なのです。葬儀内容で違う見解が出た場合は喪主に決定権があります。お寺の連絡や親戚へ訃報を知... 続きをみる

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  • 参列者マナーに疑問です

    お葬式には老若男女が集います。初めての経験や慣れていない参列者が多く、ハプニングも起こります。近頃、若者の言動に違和感を感じることが多くなりました。年配者が「この頃の若い者は」を言い始めると年を取った証拠だと言われます。ですが、マナー違反に近い言動には誰かが注意をしないと気がつかないままになります... 続きをみる

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  • 葬式費用を安くする方法

    万が一の事態が起こりお葬式をしなければならない状況になった時に皆様が考えるのは「葬儀費用を出来るだけ抑えたい」と言う願いです。ほとんどの高齢者は自由になるお金が少なく、手持ちの資金もあまり無く、ましてこれからの生活を考えると余計な出費は出来るだけ抑えたいと思う気持ちが真っ先に出ます。良く「葬儀代だ... 続きをみる

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  • 見事な骨格標本で出るぞ

    数時間前に棺桶を入れた火葬炉の扉が再び開きます。炉からお骨が出てくる時は、皆様に一瞬緊張が走ります。もし黒焦げ半生の死体が出てきたらどうしようと思うようですが、ホラー映画ではないのでご安心ください。火葬場の職員さんは、とても注意しながら綺麗な状態に焼き上げてくれます。理科室にあった骨格標本のように... 続きをみる

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  • 訃報の連絡をいつするか

    突然、家族が亡くなると直ぐに考えなければならないのがお葬式の事です。そして皆様は連絡に結構苦労されています。初めて経験するお葬式の「訃報連絡」をどのようにすれば良いかを迷われる方が多いのです。大きく分けると連絡のタイミングは3回あります。そして、それぞれで伝える内容も変わるのです。 1回目は、亡く... 続きをみる

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  • 葬儀屋はもうかりまっか

    終活の相談で来館されたお客様や、そろそろ準備をと考え葬儀会館を見学された方から、帰り際にいきなり「葬儀屋は儲かるでしょう」と言われることがあります。世間では「人の不幸につけ込んでボッタクリのあくどい商売」と思われているのは覚悟していますが、どうやら、それに加えて、皆様の中には儲かる商売として葬儀屋... 続きをみる

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  • 綺麗なチーンを鳴らそう

    このブログを開いて下さった皆様の中には、日々、仏壇に向かい挨拶をなさる方も多いと思います。お仏壇に置いている、丸いお椀のような形をしている鐘の名前をお鈴(おりん)と言います。このチーンと鳴らす仏具のたたき方を、ほとんどの方は間違えています。お鈴のふちの部分を、上からたたいてはいけません。鳴らす時は... 続きをみる

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  • お骨を別にわけて下さい

    分骨(ぶんこつ)と呼ぶ骨上げの習慣があります。故人の遺骨を2つ以上の骨壺に納めて持ち帰り、別々の場所で供養することです。「一人の身体の骨を別々にするのは法律に触れるのでは」と不安を持つ人もいますが、分骨は法律違反ではありません。過去には、お墓が無いので母親の遺骨を残された姉妹がそれぞれ半分ずつ持ち... 続きをみる

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  • 家族葬の問題点を挙げる

    ほとんどのお葬式が家族葬と呼ぶ少人数で故人を送るスタイルになりました。特に新型コロナと呼ばれる伝染病が発生した後は、安全面から大勢で集まる機会を避けるように指導が行われ、お葬式の小規模化の傾向が進みました。家族葬全盛期の葬儀業界には新たな問題が出てきています。 ほとんどの皆様が抱く家族葬のイメージ... 続きをみる

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  • エンゼルメイクの注意点

    最後のお別れでご家族と親戚そしてご友人とご近所の皆様が、故人の横たわっている棺桶を覗き込みます。「安らかな顔だね」「綺麗なお顔で亡くなって羨ましい」「やっと楽になれたね」「やさしい顔で眠っているね」と様々な言葉が聞かれます。ですが、覗き込んだ参列者の中には「どうも、生前のお顔をどこかが違う」と感じ... 続きをみる

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  • 葬儀屋の出番はまだです

    早朝に電話が鳴りました。「どうも死んでいるみたいなのだが、葬儀屋さん来てくれるかな」自宅介護を長く続けていて、いつ亡くなっても不思議ではないと言う状況の家族がいる場合、万が一の時にこのような電話がかかってくることは珍しくありません。その時に必ず聞き返す内容があります。「お医者様には、もう見せていた... 続きをみる

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  • 尊厳を守るためにする事

    病院へお迎えに行き病室のベッドか霊安室のストレッチャーの上で初めて故人に対面します。事故や事件そして孤独死などの不審死の場合は監察医や警察署の霊安室でお目にかかります。もちろんご自宅のお布団の上で安らかに横になっている幸せなご遺体にお会いできる時もあります。この様に亡くなったばかりの死体に対面した... 続きをみる

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  • 葬式費用は高いと思う人

    コロナ過前は一般葬の平均費用は187万円かかると言われていました。100名以上が参列する大型葬になると費用は最低でも300万円以上に跳ね上がります。この頃の主流となった30名程の小規模な家族葬の場合でも平均費用は112万円とのデータが出ています。地域によって多少の前後はありますが、通常の家族葬の目... 続きをみる

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  • 認知症の爺ちゃんの奇跡

    85歳以上で4人に1人が発症する脳の病気があります。認知症です。脳の細胞の働きが悪くなる病気です。家族の顔がわからなくなり、過去の記憶が無くなり、自分の居場所を忘れ、手足の運動に障害が出ます。食事や排泄も難しくなり、日常生活に支障が出て、周りの家族はとても苦労をします。打合せを始めた喪家様ご家族は... 続きをみる

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  • 家族葬とはどう進めるの

    家族葬といってもお葬式の流れは一般の葬儀と変わりません。それでも利点を上げれば、家族だけの少人数で行いますから、形式的な部分を省略できるということだと思います。例えば服装です。家族以外の一般の参列者が多く来るお葬式では、どうしても正式の喪服が欠かせません。家族葬ではブラックスーツや略喪服の着用で済... 続きをみる

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  • 館内に流れたハワイアン

    納棺式の時に「これを一緒に入れてください」と家族から差し出されたのは、鮮やかな色調のパームツリー(ヤシの木)模様のアロハシャツでした。後で聞いたのですが、ハワイではヤシの木を葉・幹・実の全てを使う大事な植物と言うそうです。そのため命を守る木として、パームツリーの模様のアロハは守護神や家族愛の象徴と... 続きをみる

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  • 良い葬儀屋の条件は何か

    「どの様なお葬式を行うのが良い葬儀屋なの」このような質問を受けて一言で答えることが出来る同業者はいないと思います。とても難しい質問です。理由は考え方の違いでそれぞれのお葬式のスタイルがあり、そのお葬式を行った人は、価値観や感じ方が千差万別だからです。しかし皆様は「頼むなら出来る限り良い葬儀屋を選び... 続きをみる

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  • お一人様が遺言した葬儀

    故人は70代後半の女性のお一人様でした。教職に就いていたと聞きました。生涯独身を貫きました。両親や家族そして親戚関係もすべて亡くなっていて一人の旅立ちになることは覚悟されていました。一軒家にお住みでしたので、それなりに資産はあったようです。高齢で身体の衰えを感じた時、しっかりとした準備を進めて私共... 続きをみる

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  • 感情が見えない人が多い

    日本では約15人に一人がうつ病になると言われており、身近な病気になっています。うつ病を発症する人の多くは、感情を表わす事が無くなり病状が進むようです。この頃のお葬式で気になることがあります。強い悲しみを身体中から表現し、声をあげて泣く家族をほとんど見なくなったのです。昔から日本人のお葬式は厳粛な雰... 続きをみる

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