テレビで心霊特番とか怪奇現象などの番組が流される季節になりました。葬儀会館の見学者の中にもこの部分を突っ込む方がおられます。「お葬式をしていない時の葬儀会館は不気味ですよね。やっぱり幽霊とか出るのですか?」答えは決まっています。「出ません」 死体が毎日運び込まれる場所ですから、気味が悪いと感じ幽霊... 続きをみる
2021年7月のブログ記事
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お葬式が無事に済み、火葬場からお骨を持ち帰る家族が次に考えることがあります。この遺骨を納める場所です。自分のお墓が用意してあるという方は少ないのです。高額の墓地使用料を支払い、自前で墓石を建立したお家は、その後、管理費を支払う限り永遠にお墓を使うことが出来ます。これを墓地の永代使用といいます。 し... 続きをみる
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老衰で旅立ったお婆ちゃんの葬儀の打ち合わせに、マンションのお部屋に来ています。高齢で介護が必要になり田舎の実家から引き取る時に、このお婆ちゃんが持ってきたのは沢山のご位牌だけでした。ずらりと並んだ立派なご位牌にはすべて「院号」が付いています。亡くなった人に、お寺様が仏の弟子としての名前を与える戒名... 続きをみる
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「人はどんな死に方でも、死に顔は安らかで美しい」と書いてある本がありました。嘘です。長期に病気と闘い最期に力尽きてしまったお顔は、見るに堪えません。目の下にはくっきりと真っ黒なクマができ、頬はげっそりとこけて、瞼は開きっぱなしで白目をむきだします。老人専用の終末期病棟では誤嚥を防ぐために入れ歯を外... 続きをみる
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「葬儀屋さん、これ良いでしょう」と差し出されたのは金属で作られた15センチ程の卵型の物体です。普通に見ると、芸術品か洒落たインテリアの置物だと思ってしまいます。「素敵な骨壺ですね」と答えました。 この頃はお墓が無いご家庭も多くなりました。納骨の場所を決めるまで、ご自宅にお骨を安置せざるを得ません。... 続きをみる
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電話が鳴りました。「オヤジが亡くなったのだが、直送でやりたい」一瞬「またか」と心の中で思います。マスコミ等でお葬式の簡素化が良く取り上げられるようになり、会葬者を呼ばない「家族葬」から一切葬送の儀式を行わない「直送」と呼ばれる葬儀を希望する方も多くなりました。お葬式の内容を簡素にするのがトレンドだ... 続きをみる
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婚姻届けを出した瞬間から、必ずどちらかが相手を見送る宿命を負います。私の仕事は夫婦の別離を目の当たりにする職場です。妻を送り出す夫は、責任感もあり葬儀の間はしっかりと喪主をつとめます。しかしその後ボロボロになり、壊れていきます。男は弱い生き物です。反対に、夫を送り出す妻は、葬儀後は皆様、生き生きと... 続きをみる
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お葬式の打合せが始まりました。テーブルの上に故人が記入したエンディングノートが出されています。「葬儀屋さん、最初のページを見てください」喪主を務める息子さんが口を開きました。「失礼します」と手に取ります。めくったページには大きな字で「お葬式は〇〇葬儀社で行なう」と記入されていました。 終活ブームが... 続きをみる
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テレビのコマーシャルに葬儀会場で、参列者が紫のスカーフやリボンを供養品として持って帰る場面が写ります。亡くなった故人の好きな色が紫色でしたというナレーションが入ります。素敵なコマーシャルだと、感じる方も多いようです。近頃の葬儀打ち合わせでは、故人の望みをかなえてあげたいと言う要望を良く聞きます。 ... 続きをみる