おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

2020年3月のブログ記事

  • お焼香は初めてなのです

    「これより、ご参列の皆様のご焼香をお願いいたします」 司会者の案内とともに、ご参列の皆様が、遺影が見下ろす焼香台へと歩み始めます。 焼香台の上には香炉が載っています。このブログのイメージ写真が香炉です。 この香炉を始めて見る方が結構おられます。皆様が知っている仏壇の香炉は、棒状の線香の先をローソク... 続きをみる

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  • お爺ちゃんの死因は縊死

    65歳以上の人口が、全人口に対して7%を超えると「高齢化社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれます。日本は25年前から高齢社会になり、2010年に23%を超えて超高齢社会に入ったと言われています。80歳を越えてもまだまだ元気な超高齢者は、この日本には、 とても多くいらっしゃいます。 それで... 続きをみる

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  • お坊様はミュージシャン

    お葬式でお坊様が御経を読むときに、傍らで音を出しているのが、鐘(かね)と木魚(もくぎょ)です。鐘は合図を知らせる鳴り物として、木魚は御経を読むときのリズムを整える鳴り物 として使われる仏具です。 ホールに響く、張りのある声で読まれる御経にかぶさるように聞こえてくる木魚のポクポクの音色で、故人を偲ぶ... 続きをみる

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  • 娘から母へ、真紅の花を

    母の日のルーツは、アメリカの女性が亡き母を追悼するため、教会でカーネーション を配ったのが始まりのようです。日本では最初は3月6日を「母の日」としました。 昭和6年に結成された大日本連合婦人会が当時の皇后(香淳皇后)の誕生日の日を 母の日にしたのです。 享年40歳 仏様は若い母親でした。 立礼で、... 続きをみる

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  • 綺麗にチーンと鳴らしてね

    お葬式でお坊様が御経を読むときに、傍らで音を出しているのが、鐘(かね)と木魚(もくぎょ)です。鐘は合図を知らせる鳴り物として、木魚は御経を読むときに、リズムを整える鳴り物として、使われる代表的なものです。 鐘はお家に置いてある方も多いと思います。お仏壇の前に置いている、丸いお椀のような形をしている... 続きをみる

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  • 背中の親父は軽かったです

    昔は、家を建てる時には、必ず葬儀が出来るように考量されたと聞いています。 確かに古民家等は、玄関がやたらと広く奥までの導線にゆとりがあり、襖を外すと 大広間が広がります。 この頃、病院からストレッチャーに乗せてご自宅へ向かい、安置をするのに苦労する お家が増えてきています。 玄関が狭く、苦労して入... 続きをみる

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  • 一番の宗派はどこでしょう

    日本の仏教には、天台宗、浄土宗、浄土真宗、禅宗、時宗、真言宗、日蓮宗、 細かく分けると数え切れないほどの宗派が出てきます。 この中で、お寺の数が一番多いのが浄土真宗です。 お葬式に呼ばれるお寺様の割合も一番です。ほかの宗派は品格が高く、お布施も高価ですが、この浄土真宗は、お布施が庶民的なのも檀家が... 続きをみる

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  • あなたはどの棺桶を選ぶ?

    人生の最後に使用する家具が棺桶です。ご遺体を納めて葬るためのベッドです。 病院から搬送されて自宅のお布団で安置されているときは、まるで眠っているように 感じていたご遺体ですが、いざ棺に納まる姿を見て、 「本当にこの人は亡くなってしまったのだ」 と、皆様が実感するのです。 棺(ひつぎ)柩(ひつぎ)の... 続きをみる

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  • 13人の殉死者に囲まれて

    老人会で人気者のおばあちゃんのお葬式は友引の日に行われました。 友引は葬儀を行うのが嫌われます。 理由は、過去ブログの「友引は火葬炉が空いています」をご参照ください。 今回も出来るなら変更したかったのですが、喪主の仕事の関係と親戚の集まれる日が その日しかなく、やむなく友引の日が葬儀日となりました... 続きをみる

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