おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

2019年11月のブログ記事

  • インフルが奪ったランドセル

    テレビのニュースで、インフルエンザ流行のニュース聞くたびに、 記憶がよみがえる、お葬式があります。    仏さまは、6歳でした。小学校1年生になったばかりです。   命を奪ったのは、インフルエンザ脳症という病名です。 インフルエンザウィルスが急速に神経障害・意識障害を伴い 急性壊死性脳症を起こす怖... 続きをみる

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  • 葬儀のマナーは何所に行った?

    「この頃の若い者は」を、言い始めると、年を取った証拠だと言われます。 葬儀式への参列は老若男女が集いますから、 ハプニングも多々起こります。 20代から30代の若者の言動に違和感を抱くことが、何回かありました。 ① 茶髪の若者数人が会社の先輩の通夜式に、参列しました。   故人とは、あまり面識が無... 続きをみる

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  • 賑やかな控え室

    定年を迎え、これからご夫婦で老後を楽しもうと思っていた矢先の、 ご主人の急死でした。 喪家様が60代のご夫婦の場合、お子様や、ご親族は、丁度、結婚して数年の カップルが多く、控え室には、小さいお子様や、赤ちゃんが、数組集ります。    こんな時でないと、めったに顔を会わせない、おじさん、おばさん、... 続きをみる

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  • お布施は、いくら払いますか?

    お葬式には、さまざまな出費がかかります。初めて、お葬式を行う喪主様が、  一番戸惑われて、なおかつ一番わかりづらいのがお布施の金額です。   ご存じのように、お布施とは葬儀や法事の時にお寺様に手渡す謝礼のことです。   金額をお寺様に直接伺うと、大概は「お気持ちで」と答えるのですが、 この答えでは... 続きをみる

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  • この子は生まれ変わりです

    遺影写真のおじいちゃんは、微笑んでいました。 故人には、赤ん坊の時から面倒を見てきた、お孫さんがおります。 数年前の結婚式に参列できたのを、とても喜んでいたそうです。 納棺式、通夜式と、彼女は大きいお腹を、かかえて参列しました。 葬儀に、妊婦の参列は、あまり良くないと言う言い伝えがあります。   ... 続きをみる

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  • 映画よりすごいですね

    数年前に「おくりびと」という映画が評判になりました。  アカデミー賞を受賞していますので、多くの方々の記憶に残っています。   整った顔立ちのお婆ちゃんが、今日の仏様です。       「これより、納棺式を始めます」   興味津々で見守る集団の中から、ささやき声が聞こえてきます。       「お... 続きをみる

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  • 望み通りの死に方

    先月、ご主人を送った喪家様より、満中陰(49日忌)の法要が、 無事に終わりましたと、連絡が入りました。 満中陰まで飾っておいた、後祭り祭壇の片付けに、伺いました。  「お葬式では、お世話になりました。やっと、気持ちの整理がついてきました。   あっと言う間の別れでしたが、本人は望み通りの死に方だっ... 続きをみる

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  • 間に合った遺影写真

    昨日まで元気でしたが、急に亡くなりました。家族思いの父親でした。 突然死でしたので、皆、慌てました。    お寺や葬儀日程のお話は、進みましたが、遺影写真を作る、故人の顔写真が、 お家の何処を探しても、ありません。 写真はすべて父親が撮っていて本人は写っていません。    「写真を撮られるのが、嫌... 続きをみる

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  • 棺桶に入れて欲しいものは?

      ご遺体を棺桶に収める納棺時に、一緒に入れる品々を副葬品といいます。   市役所の斎場受付から各葬儀会社へ副葬品への指導通達が送られました。 内容は棺の中の副葬品は、火葬炉を傷める原因となり、排煙も多くなり 環境にも悪く、火葬時間の延長になるのでやめるようにという指導です。 確かにその通りですが... 続きをみる

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