人間の時に5つの戒律を破ると地獄行です。生き物を殺さない、嘘をつかない、盗みをしない、享楽に溺れない、酒を飲まない、どれか1つでも破った人への閻魔大王の判決は決まっています。となると、ほとんどの人間は地獄に落ちる可能性があるのです。
どうせ行くなら見学をしましょう。冥界には八個の地獄があることはご存じでしたか？

等活地獄（とうかつじごく）
鉄棒や刀などで身体を切断され続けます。死んでも肉体が再生され同じ苦しみが続きます。　ここでは死者同士がお互いの爪で相手を引き裂き、骨になるまで戦います。身体を切り裂かれ、粉砕されますが、鬼の「活きよ」の声で等しく元の身体に生き返り、責め苦が繰り返されるので、等活地獄と言うのです。

黒縄地獄（こくじょうじごく）
鬼たちによって熱く焼けた鉄の地面に寝かせられ、焼けた鉄の縄で筋をつけられ、身体に付いた黒縄の跡にそって、鉄の斧でその縄目の通りに切り裂かれます。そのほかにも熱い鉄の山に登らされて、落ちたら、下にある大釜で煮られるのです。

衆合地獄（しゅごうじごく）
両側から鉄山に挟まれ圧殺されます。鬼に山の間に追い込まれたら、両方の山が近づいてきて押しつぶされてしまいます。また、身体を鉄の臼と杵で突き砕かれ、鬼達や集まってくる狼達に食べられてしまいます。

叫喚地獄（きょうかんじごく）
大鍋の中に入れられて何度も煮られては、その皮から骨の髄まで食べられてしまいます。　熱湯の大釜や猛火の鉄室に入れられた罪人が、泣き叫び、喚きます。許しを請い、哀願する声を出すので叫喚地獄と呼ばれます。

大叫喚地獄（だいきょうかんじごく）
叫喚地獄よりも10倍の苦しみを味わいます。溶けた銅を口に流し込まれて、熱い鉄の針で舌を何度も刺し貫かれます。最後に舌を抜かれますが、また直ぐに生えてきます。

灼熱地獄（しゃくねつじごく）
灼熱の鉄板の上で、焼かれ続けます。頭から足まで大きな熱鉄の棒で打たれたり突かれたりして肉団子のようになり、鉄鍋で何度も炙られるのです。

大焦熱地獄（だいしょうねつじごく）
焦熱地獄よりも10倍の苦しみを味わいます。炎の刀で身体の皮が剥ぎとられ、沸騰した鉄を身体に注がれます。

阿鼻地獄（あびじごく）
これまでの地獄よりも遥かに辛辣な世界です。無間の空間へ真っ逆さまに落ち続けます。
地獄で最も深い所にあると言われています。鉄の瓦が豪雨のように降り注ぎます。飢餓のために自分の身体を焼いて食べるようになったり、巨大な鳥につかまえられて石の山に落とされたり、炎の歯を持った犬に噛み殺されたりします。

地獄に落ちた死者は長い年月にわたって、人間の想像を絶する最大の苦しみを、休みなく受け続けなければならないのです。

こんな恐ろしい世界を、我々日本人は、なぜに考え出したのでしょうか？