おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

エンディングノート作成

エンディングノートを書きたいという相談が増えてきています。終活という言葉が生まれ、マスコミが周知に披露して、自分の最期や自身のお葬式を考える人が多くなりました。その結果でエンディングノートが考え出されました。以前は遺言書とか、人生の覚え書きと言われた書類が、誰でも書きやすいように進化したのです。


書店やアマゾンを見るとたくさんの種類のエンディングノートが市販されています。いざ書こうと決心しても、立派な表紙や細かく分かれた項目に、二の足を踏みなかなかペンが進まないと言う方も多くおられます。市販の中には不必要な項目や伝えたい項目が不足しているものもあると聞いています。


この際、エンディングノートを手作りしてみませんか?項目は自由に決められますし、形式や書き方も貴方次第です。表紙や使用するノートも自由に選べ、最終的には世界に1冊のオリジナルエンディングノートが作成できるのです。ノート形式ですと、書き間違いや書き換えが難しくなるのでお勧めはバインダーです。書きたい項目から一枚ずつ書いていき最終的に一冊にまとめることが出来ます。


手始めに記入する内容は以下の項目です。名前、住所、電話番号、生年月日、本籍地、血液型、勤務先などの自身に関することを書き出してみます。次に自分の財産について、預貯金、毎月引き落としされる項目、不動産や証券、借り入れやローンの残高、保険、年金について書きます。銀行カードやクレジットカードの暗証番号も必要ですが、もし泥棒が見たら困ると考えた方は、番号は誰それの誕生日とか、夫婦の結婚記念日ですとか、家族だけが解かる様に書いておく方もおられます。自分が死んだ時の連絡先、親族の連絡先、友人や知人の連絡先も記入します。かかりつけの病院や服用している薬などや、不治の病の告知や延命措置などや、寝たきりになった場合の介護について書いてみます。葬儀とお墓について希望を書いてみます。どんなお葬式を望むか、誰を呼んでほしいか、墓の所在地や墓の希望、そして墓の管理先を誰に頼むかなどです。ペットに関することも忘れずに記入してください。相続に関することも必要です。家族に向けたメッセージなどを書く方も多いと聞いています。忘れてはいけないことが、デジタルの遺産です。スマホやパソコンの個人データです。火葬後に故人のスマホが指紋認証だったので開けなくなったと聞きました。パソコンでのネット取引や自動引き落としが永遠に続くことも止めなければいけません。


市販のエンディングノートにはこれらの項目があらかじめ記載されていますが、手作りで作成する場合は取捨選択ができます。自分や家族にとって必要な項目に絞って書き始めていきましょう。自分だけで項目を決めて書くのが不安な方は、家族と相談しながら内容をまとめる事もおすすめです。逆に家族が知っていて自分が知らない情報もあることもあります。記入後、家族に保管場所を伝えることも重要です。


今日は手始めに、自分の死後にこのムラゴンのブログをどうするかを考えて見て下さい。ムラゴンを開くためにログインIDとパスワードを書きます。そして、亡くなった後に遺産として家族に見てもらいずっと残してもらうか、見ないで削除してもらい、ムラゴンから退会する手続きを取ってもらうか、貴方はどうしますか?

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