おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

葬儀屋探しから始めます

終活やエンディングノートの記入がブームになりました。近頃はイザという時の為に生きているうちに準備をしようと考える方もいます。生前準備とは元気な時に終末期やお葬式そして相続について用意しておくことです。もしもの時は突然来ます。事前に準備しておく事で残された家族が困らずにすむのです。もう高齢者の貴方は今から始めてみましょう。


何から手を付けたらよいかと考えている方にお伝えします。
「今すぐ自分のお葬式を頼む葬儀屋探しを始めてください」
すると皆様、こう答えます。
「まだまだ先の段階なのに葬儀屋を探しからなんて、なんだか縁起でもない気がする」
終活を考える方は多いのですが肝心な葬儀屋は決めていない方がほとんどです。やはり、具体的にお葬式と向き合うことは先延ばしにしようと考えるのです。これに当てはまる方は今すぐに葬儀屋を探し始めましょう。お葬式が必要となるタイミングは突然やってきます。その時に何も準備していないと残された家族は必ず焦ります。やむなく病院の紹介とかネットの検索上位で適当な葬儀屋に決めてしまうことになります。すると、とんでもない散財をしたり、後悔が残ったり、嫌な気持ちを感じたり、中には悪質なトラブルに巻き込まれることもあり得るのです。残された家族が困らないためにも、そして自分のお葬式を満足出来る内容にするためにも、今のうちからご自身のお葬式の準備を始めてください。


生前に葬儀屋を決めておくことでデメリットは一切ありません。しかし葬儀屋探しは結構大変です。日本には凡そ5000社の葬儀屋がいると言われています。その中から予算や要望に合った葬儀屋を探すのは難しい作業です。まずは、スマホやインターネットで検索してみます。検索欄に「葬儀屋」だけを打ち込むと上位に出てくるのは「小さなお葬式」などの葬儀屋斡旋業者が並びます。何回もお話ししている通りこの会社は葬儀屋ではありません。中間マージンを取る紹介業者です。どのような葬儀屋で出会えるかはギャンブルのようなものですから私はお勧めしません。ですから検索欄の打ち込みに、住んでいる地域名を先に打ち込み、その後葬儀屋と入れてみてください。結構絞られますが、それでも上位は「小さなお葬式」などが優先的に出てきます。上位に5欄程並ぶのはスポンサー枠ですから飛ばします。その下からが住んでいる地域に限定した対応をする葬儀屋が出てきます。葬儀屋は地場産業です。それなりに続いていれば地域住民が必要としている会社だと解ります。検索に「老舗」を加える長い期間重宝されて真面目に取り組む葬儀屋が見えてきます。時間が出来たらその地区で評判の良い優良葬儀屋とか葬儀屋ランキングも見てみます。


気になる葬儀屋が見つかりましたら連絡して資料請求をしてみましょう。先に資料請求するだけで葬儀費用を割引してくれる葬儀屋もあります。事前に連絡するだけでお葬式が安く行えるのです。ネットや電話で1社あたり1~2分程で簡単に出来ます。資料を請求しても最終的にその葬儀屋に依頼しなくても何も問題はありません。中には請求後の営業がしつこい葬儀屋などもいるので、その後の優劣の判断基準になります。


絞られたら、相談に行くなりどのくらいの人数を呼ぶかなどの具体的な話をして見積もりをもらいます。見積もりを取ると大まかな費用を把握できますし、他社との比較も出来ます。実際の葬儀費用を確認できれば「イザというときに、いくら用意して置けば家族は、あわてないで済むのか」などの判断が出来ます。


このような手順で進むと自分のお葬式を任せる良い葬儀屋を選べるはずです。あらかじめどのようなお葬式を何所に頼むかを決めておくことで、残された家族が困らずにすみます。

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