先日、お葬式を済まされた喪家様宅へ葬儀代金の集金に伺っています。請求書を確認した喪主様から「葬儀屋さん、忙しい時に悪いが少し待ってくれ、手元にある現金が足りないので、これから近くのATMに行って亡くなったオヤジの預金から下ろしてくるから」「解りました、お気をつけて行ってきてください」と答えました。... 続きをみる
2025年3月のブログ記事
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霊柩車を先頭に並んだ車列が火葬場に到着します。いくら公共の施設だと言っても、火葬場は初めて来る方が大多数です。当然皆様興味津々です。「どんなところだろう。記念に一枚」とスマホをポケットから出し始めます。火葬場は撮影禁止です。 ある程度の年齢の方は、常識として火葬場では写真を撮らないと知っていますが... 続きをみる
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葬儀業界アンケートの結果で、お葬式を終えて後悔しているご家族は全体の4割近くいると発表されています。家族の死は突然にやってきます。ほとんどの皆様は、慌てふためきネットで探し当てた業者の言うなりに「あれよあれよ」と言う間に高額の買い物を始めます。その結果「なんだか腑に落ちない」と感じながら、高額の金... 続きをみる
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半年程前にご主人を亡くされたお婆ちゃんのご自宅へ納骨の相談に伺っています。公営墓地に購入したお墓があります。まず墓石に戒名と死亡日を彫刻してもらうために墓碑銘の掘り込みを石材店に手配します。そして納骨当日に墓石の移動とカロートの開閉を行うように連絡をします。カロートとは墓石の下の地面を掘り地下室に... 続きをみる
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仏式でお葬式を挙げると、お寺のご住職が御経を唱えてお勤めをされる場面は、結構な回数になることに気がつきます。亡くなって直ぐに、安置された枕元で挙げる「枕経」、お通夜の式場で行なう「通夜経」、葬儀式で読み上げる「阿弥陀経」「無量寿経」「正信偈」「法華経」などの宗派で異なる御経、火葬炉前で読み上げる「... 続きをみる
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お葬式は大切な人との別れの場です。愛する人が亡くなった時、ほとんどの皆様は人の死に対してパニックになります。この状況を簡単に受け止められないのです。もう「この世に大事な人が居ない」と悟るショックや喪失感から涙やため息が止まらなくなり強い後悔を感じる人も出てきます。さらに死因や状況によっては故人の死... 続きをみる
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ご家族と親戚が集まる20名程のお葬式での出来事です。お寺様が退席した後に親戚の父親が「おい、やって見せろ」と声をかけました。祭壇の前に出てきたのは小学4年生の男の子です。先ほどまで、お坊様が読経をされていた場所に座ると、おもむろに鈴を三回鳴らし、朗々と「般若心経」を唱え始めました。もちろん暗唱です... 続きをみる
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「亡くなりました」と連絡が入ると病院へお迎えに行きます。ほとんどが真夜中か明け方の時間帯です。「夜が明けるまで待ってください」と望む家族の希望は、大概はかなえられません。「一刻も早く運び出してください」とプレッシャーをかける病院の対応が多いのです。翌朝になると周りの患者も起き出してくるし、なにより... 続きをみる
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本日は雛祭りです。この日が近づくと思い出す仏様がおります。お婆ちゃんは老人会の人気者でした。お葬式はほとんどの皆様が避ける「友引の日」に行われました。喪主様の仕事関係と親戚が揃う日程がその日にしか無く、やむなく友引になってしまったのです。友引は葬儀を行うのが嫌われます。理由は友人達を冥途に連れてい... 続きをみる