おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

2026年2月のブログ記事

  • 親から相続したくない物

    親が亡くなると子供は慌ただしいお葬式をなんとか済ませます。見送った子供が次に悩むのが相続問題です。旅立った親がこの世に残していった諸々の品々の片づけが、すべて子供の双肩にかかってきます。「家には何もないから」などと楽観視している人も多いのですが、人が暮らしていた住居にはビックリするほどの家財道具が... 続きをみる

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  • 老後資金は幾らかかるの

    皆様の頭に「老後2000万円問題」とマスコミが騒いだ記憶が残っている人も多いと思います。金融庁の報告書が「高齢夫婦無職世帯が年金だけでは老後30年で約2000万円不足する」と試算した事で、老後資金の必要性を広く認識させた問題です。これはあくまでモデルケースですから実際の必要額は個人の生活スタイルや... 続きをみる

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  • 死因に老衰と書かれたい

    打ち合わせが終わった葬儀屋は喪主様から記入済みの死亡届を預かります。この届けを役所に提出しないと火葬許可証が貰えません。そして火葬場事務所に許可証を提出しないと火葬炉に故人を納棺した棺桶を入れることが出来ないのです。死亡届の右半分に記入されているのが死亡診断書です。当然、葬儀屋として死因の欄を確認... 続きをみる

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  • 六体が並んだお地蔵様は

    お墓参りの時に墓地の入り口に祀られているとか、田舎の街角や畑の隅で六体の仏像が並んでいる光景をご覧になった事があると思います。ご存じのお地蔵様です。お地蔵様の正式なお名前は「地蔵菩薩」と呼びます。日本の仏像の中で最も多く作られていて仏像彫刻の中でも、もっとも人々に信仰され身近に感じる仏様なのです。... 続きをみる

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  • ボッタクリの葬儀現場は

    国民生活センターに寄せられたお葬式に関する相談は2024年度に978軒あります。すべてが「こんな額とは聞いてない」と苦情の連絡です。葬儀費用が広告と違いすぎて支払った後で「だまされた」と伝える人が大部分だそうです。コロナ禍を境に直葬や家族葬などの簡素で小さなお葬式を選ぶ人が増えました。当然、請求で... 続きをみる

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  • 線香は極楽への道しるべ

    葬儀会館に入ると特有の匂いに気がつきます。お線香の香りです。残り香があるので電車内などで喪服の方とすれ違うと結構強く匂う場面もあります。この香りは杉の木の匂いです。仏壇に使うお線香の作り方は、杉の葉を乾燥させて粉にした原料に水と糊を加えて練り棒状に加工します。杉のヤニにより煙が多く出るため宗教的な... 続きをみる

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  • 貴方が老後に後悔する事

    ムラゴンの皆様に質問します。「あなたの人生の中で、やり直せるなら戻りたい」と思う瞬間はありますか?「なぜ、あの選択をしてしまったのか」「なぜ、あの一言を言ったのか」「なぜ、もっと大事にできなかったのか」など自問自答することがありましたか?「人生の後悔」は自身と深く向き合った時に顔を出します。高齢に... 続きをみる

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  • 炉の前でこうべを垂れる

    火葬炉の前ではドラマが始まります。静かに手を合わせ見送るご遺族が大部分ですが、参列者の中には最後まで棺に手をかけ「炉の中に入れたくない」と抵抗する方もおられます。それでも炉の扉が閉まり中から「ゴォー」と火のつく音が聞こえてくると炉の前の全員の顔に、なにか吹っ切れたような表情が浮かびます。死者を火葬... 続きをみる

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