遺品買い取り業者に注意
終活で断捨離中の方や、親を旅立させて遺品を整理中の方々からよく聞かれる話題があります。それが「遺品買い取り業者」の相談です。テレビコマーシャルでも見ますしポストにチラシも入ります。近頃は電話もかかってくるようです。ほとんどの方が「どうせ捨てる物が、お金になれば嬉しいし、万が一のお宝の場合は、一攫千金で大儲け出来る」と夢を持ち業者に期待します。相談者にはガッカリさせますがハッキリと告げます。「ほとんどお金になりません。気をつけないと詐欺行為にあう可能性があります。信用できる業者以外は止めといた方が無難です」
買い取り業者の歌い文句は「何でも買います」ですが、本当は値が付かない品物がほとんどで、逆に処分費用を請求されるケースが多いのです。
こんなお話も伺っています。母親を送り遺品の着物の処分を考えていた娘さんが、テレビコマーシャルの業者に電話しました。和服が趣味の母親でしたので高級な品も多く一反ずつ丁寧に包まれ桐のタンスに仕舞われていた着物は30枚程ありました。「もしかしたら結構なお金になるかもしれない。遺産相続になればいいな」の気持ちだったそうです。翌日来た若者はザッと見ると「古いもので値がつきません。色も褪せています。価格がつくのは一着だけで500円です。残りは無料で回収させていただきます」ビックリしましたがゴミに出すよりはと考え直し引き取ってもらうことにしました。ところが、その後から丁寧だった若者の態度が豹変します。「せっかく来たのにこのままでは帰れません。何か貴金属や宝石ブランド品を出してくれないと会社の戻れない」部屋の中を眺め回して引き出しを勝手に開け始めます。怖くなって亡くなった父親のブランド時計を出しました。「これは値段がつきます500円」これでやっと帰ってくれました。
結局、業者の目的は着物の買い取りでなく貴金属やブランド品の買い取りだと解りました。後日、買い取りに詳しい友人に話したところ「それは騙されたわよ。どう少なく見積もっても着物は数万円になるし、高級時計の相場は今、上がっているから500円は絶対に可笑しい。これは詐欺よ」
買い取り業者の中には悪質な業者がいるために注意が必要です。被害に遭わない為には身元や許可証の確認、そして訪問前に自分で複数業者を比較検討し、相場を調べておくことが重要です。又、その場での即決を迫られても応じず契約書面を受け取って内容をしっかり確認する事も大事です。業者の身元確認にはウェブサイトや口コミを見るとか古物商許可証の有無や許可番号を確認します。許可証には会社名や住所が記載されています。そして公安委員会のウェブサイトで確認できます。
買い取りに出す前に、整理する品物の相場を事前に調べておきます。極端に値切られるとか不当な価格を提示されるのを防ぐことができます。即決しないのも重要です。その場で決断を迫られても一旦契約書を受け取り、品物名、価格、連絡先などの記載内容をしっかり確認します。訪問購入の場合は、書面を受け取ってから8日間はクーリングオフが可能です。クーリングオフが適用されると業者は商品を返還しなければならず、返還にかかる費用もすべて負担しなければいけません。脅迫同然のように迫ってくるなどで怖いと感じたときは、録音をしておくようにします。
優良な買い取り業者は、商談を強要することはありません。一攫千金を夢見る貴方ですが貴方のお宅がプラチナファミリーでない限り、値のつくお宝はありませんよ。