おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

火葬は友引の日がお勧め

フューネラル

火葬炉が混みあっています。超高齢化社会で毎日大勢の死者が出ている日本です。2024年の日本の死亡者数は161万8684人でした。これは全国で31秒に1人が死去している計算になります。1日で亡くなる人数は3,944人。こうなると火葬炉がパンクする事態になります。近年、都市部では火葬までに待たされる日数が増加傾向になり、ご遺体保存にエンバーミングをすすめる葬儀屋も増えてきています。


火葬する当日が友引に当たると、縁起が悪いので翌日にずらす習慣があります。また友引を火葬場の休業日にする地域も多くあります。気にしない方が増えていると言いながら友引に当たると葬儀日程を変更する喪家様は、まだ多くおられるのです。


「六曜」と言う古代中国で生まれた日時や方位などで、吉凶や運勢についての考え方から友引は生まれました。基本的な順番は先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口と並びます。しかし本来は仏教と六曜の関連性は何もありません。つまり仏滅や友引にお葬式をしても仏教的には何の問題もありません。友引を休日にする公営斎場があるのは、その日には誰もお葬式をしないので定休日に決めたのです。


友引の本来の意味は、先勝と先負の間で「勝負無しの引き分け」で、決して悪い意味ではなかったのですが、いつのまにか、葬儀の凶日に、混同されてしまいました。友を引くという漢字の組み合わせから、悪いことが友人に影響を与える日として認識され、友引の日に、お葬式を行なうと「親類や会葬者を引き寄せて一緒に冥土に連れて行く」という迷信が生まれました。友引を「友達、親類縁者を引っ張る」との意味だと考えた勘違いから始まったのです。


この言伝えを信じる方はまだまだ多く「あくまでも迷信です」と言っても、どうしても気にする方も多く友引の当日にお葬式を行なう喪家様はほとんどおりません。どうしても事情があって、友引の日に葬儀行なう場合は、棺の中に「友引人形」と名付けたこけし型のお人形を入れます。人形を参列者に見立てて「このお人形を一緒に連れてってください」と願いをかけるのです。

出棺を当日の午後にずらして「翌日になりました」と見なす方法もあります。家族の死去という突然の出来事に、慌てふためきながらも、なんとか無事に済ませたいと言う気持ちから生まれた迷信だと思います。


冠婚葬祭は迷信とか風評を出来るだけ避けたいと言う気持ちが先にたつのです。でも火葬炉は空いていてお勧めです。そういえば結婚式も仏滅を避けますね。これも迷信と風評からきています。縁起が悪いと感じる人が多くいるからです。「仏滅」は前述した六曜(ろくよう)という暦注の1つで最も凶日とされている日です。一般的に何かを始めるのに不向きな日とされ特に結婚式に代表されるお祝いなどの大切なイベントは極力避けます。


ところが私の結婚式は仏滅に行ないました。その日に結婚式を強行した理由は私がホテルの宴会課で働いていた為、仏滅でないと仕事仲間を招待出来なかったからです。仏滅の結婚式でしたが、おかげさまで、いまだに無事夫婦を続けています。仏滅には「今日からだんだん良くなる」との言い伝えもあるのです。

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