おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

エンディングノートのブログ記事

エンディングノート(ムラゴンブログ全体)
  • 棺桶が二つ並んだお葬式

    葬儀屋は長年連れ添った配偶者との永遠の別れを、毎日のように目の当たりにします。一人残された者には深い悲しみや苦悩そして安堵など、夫婦の数だけ異なる別れがあります。夫婦とは他人同士の女と男が、なぜか一緒になり「妻」と「夫」という名前に変わります。そして相手を見送る立場になるのです。最期までお互いを愛... 続きをみる

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  • お一人様の旅立ちの方法

    家族や親戚などの身寄りのいない「お一人様」と呼ばれる人が増えています。結婚にご縁がなく独身で過ごされたとか、結婚していても子供に恵まれず配偶者も亡くなってしまい、親戚関係も交流が無いなど、いろいろなご事情がある様です。終活の相談でも「自分の葬式で知り合いの手を煩わせたくない」との理由で一人の旅立ち... 続きをみる

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  • 火葬炉の前の時間は大切

    スロープで横づけが出来る火葬場の玄関に霊柩車が着きます。火葬場職員さんが台車を用意して待っています。棺を移し火葬炉の前まで運びます。炉に入れる前に5分~10分程の時間があります。同行したお坊様が「炉前勤行」と呼ぶ御経を唱え、参列者が「一回焼香」と呼ばれるお香の儀式を行います。一人が一回なのは、香炉... 続きをみる

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  • 老老世帯が増えています

    少し前までは、お迎え時の対面やお葬式の打合せでお話をする時に、ご家族4~5人が待たれていてお会いするのが普通でした。それが、この頃はお迎えに行っても残された配偶者だけが待っている霊安室や、打合せを行う場が喪主となる配偶者のお一人だけで対応するなどの、老老世帯が非常に多くなりました。お子様がいても離... 続きをみる

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  • 死者に向き合い感じます

    皆様はお葬式に参列した事がありますか?棺の中で眠る故人に対面しましたか?そのお葬式で亡くなった方と自分との関係はどうでしたか?最愛の家族、あまり親しくなかった親戚、大好きだった友人、義理で出席していた会社関係、自分より年下又は年上でしたか?死因は知りましたか?老衰、病気、事故、自死、死に至る経緯も... 続きをみる

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  • 極楽へ転向された一年生

    お迎えに行く車から登校の列が見えます。身体に比べて大きく見えるピカピカのランドセルを背負った一年生が列の中央にいます。どうしても思い出す辛いお葬式があります。逆縁(ぎゃくえん)と呼ばれる親が子供を送る葬儀です。特にまだ小さい子が急に亡くなるお葬式は気が重い施行です。しかし、ご縁で繋がった仏様ですか... 続きをみる

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  • 妻に先立たれ壊れる生活

    夕方「胸が苦しい」と訴えた奥様は救急車の中で息を引き取りました。親戚付き合いが苦手でしたのでお葬式は家族だけで行われました。遠方に居住する一人息子さんのご家族が参列されます。憔悴した喪主様に息子さんが「オヤジ一人で生きていけるのか」と声をかけます。「大丈夫だ」と答える姿がカラ元気に見えました。葬儀... 続きをみる

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  • 法要をする人がいません

    お葬式が無事に終わり皆様ホッとなされます。その後、これから何に取り掛かろうかを考えます。近頃はエンディングノートの記入とか終活のアドバイス、相続の相談や断捨離などの情報が、テレビ、ネット、書籍で大量に流れています。残された家族はこれらの知識で死後の手続きに取り掛かります。ところがお葬式後に行う大事... 続きをみる

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  • 家族葬で大事なのは連絡

    ほとんどのお葬式が少人数で行われる家族葬になりました。参列者は家族と一部の親戚だけで行います。お葬式に来てもらう人選は喪主様の考えで決まります。血縁で繋がる親族と結婚で生まれた姻族の親戚から、どこまでの範囲で呼ぶかの選抜を皆様迷われます。結局先を考えて判断します。連絡先をこれからもお付き合いが続く... 続きをみる

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  • ラインでお悔やみは疑問

    喪主様と打ち合わせの最中です。先ほどから喪主様のスマホが鳴りやみません。特にLINEの通知音が「ライン」とか「ピロローン」とか、投稿が来るたびに叫びます。電話の着信も多く、結構大きめの音量でドキドキするような曲調の調べが、打ち合わせを中断します。突然の死去と言う通常ではない状況の中での打ち合わせで... 続きをみる

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  • 霊柩車から見る満開の桜

    火葬場に向かう道路の両側が桜並木になっています。各地から満開の便りが聞こえる季節になると、一面のピンク色の中を葬列が進みます。普段の生活では通らない火葬場へ行く道順を知る人はほとんどおりません。ここに桜並木があることを気付く人は少ないのです。皆様悲しみの涙に濡れていた顔を上げ「あー、綺麗だなー」と... 続きをみる

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  • 葬儀後に発症する病気は

    先月お葬式を施工された喪主様の息子さんが、深刻な顔をして葬儀会館の事務所を訪ねてきました。「オヤジがどうもおかしいと感じる。葬儀屋さんが、あの時に『お困りの事があったら何でも相談してください』と言ってくれたのを思い出して、来てみました」 確かに、お葬式が終わり葬儀代金を貰えてご自宅から退去する際に... 続きをみる

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  • 最安値お葬式のトラブル

    火葬場に到着しました。霊柩車から棺を降ろし、炉に入れる台車に移そうと準備を始めていると、火葬炉前の参列者から怒鳴りあっているような声が聞こえてきます。なにやら、ただ事ではない雰囲気です。本来なら私共の葬列が入場する時は、前の参列者の火葬入場は終わっています。いつもは誰もいない前室に待たずに入れるの... 続きをみる

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  • 棺桶の選択は難しい判断

    自分のお葬式の時にどのような棺桶に入って旅立ちたいと、皆様は思いますか?立派な彫刻があしらわれた棺桶、綺麗な布張りの棺桶、薄いベニヤを張り合わせた棺桶、中には段ボールで出来た「地球環境に優しい」棺桶などもあります。どうせ燃やすのだから粗末な品で良いとお考えかもしれませんが、納棺を済まして、祭壇前に... 続きをみる

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  • 極楽では自由に歩きたい

    霊安室で対面したご遺体の両足は切断されていました。数年前に糖尿病性壊疽を発症して太ももからの両足切断手術を受けたのです。病気や突然の事故で手や足を失う人がいます。皆様はそうした手術後の切断肢はどうなるのかをご存じですか?やむなく手や足を失う患者様にお医者様は切断肢の処理について尋ねます。ほとんどは... 続きをみる

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  • 看取りの取扱説明書です

    皆様は自分が旅立つ時を考えてみたことはありますか?ほとんどの方は、病院のベッドで白い天井を見ながら気が遠くなっていく最期になるのではないでしょうか。可能なら自宅で家族に囲まれながら、静かに旅立ちを迎えたいと願う人も多いはずです。人間が死を迎える時は、身体にいろいろな変化が表れます。自宅でご家族に臨... 続きをみる

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  • 夫婦の別れを考えてみる

    長年連れ添った配偶者との永遠の別れを、毎日のように目の当たりにするのが葬儀屋の宿命です。遺された者の深い悲しみや苦悩そして安堵など、夫婦の数だけ異なる別れがあります。夫婦とは他人同士の女と男が、なぜか一緒になり「妻」と「夫」という名前に変わります。そして最後は必ず相手を見送る立場になるのです。最期... 続きをみる

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  • 無宗教ですが焼香します

    お葬式のスタイルが格段に変わりつつあります。一切の儀式事を行なわないで冷蔵庫から火葬炉へ一直線に向かう「直葬」又は呼び方を変えた「火葬式」と言われる簡素な内容のお葬式や、お通夜を行わない「一日葬」とか、火葬炉前の読経だけの「半日葬」などです。 皆様にお葬式のイメージを伺うと、まず思い浮かぶのは、黒... 続きをみる

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  • 雛人形が周りを守る仏様

    雛祭りになると思い出す仏様がいます。そのお婆ちゃんは老人会の人気者でした。お葬式は友引の日に行われました。喪主の仕事の関係と親戚の集まれる日がその日に以外に無く変更が出来なかったのです。友引は葬儀を行うのが嫌われます。理由は友人達を冥途に連れていくとの迷信からです。出来るなら、日程をずらしかったの... 続きをみる

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  • 枕経は大事な御経の時間

    宗教を信じない方が多くなり、お坊様を呼ばないお葬式が増えていると話題になっています。しかし葬儀を身近に感じる者としては、まだお葬式と仏教儀式は切り離せない流れだと考えます。確かに、良く解からないお布施の価格とか、戒名料と称する高額の請求に疑問を抱く人が増えているのは理解できます。ですが、祭壇の前に... 続きをみる

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  • 全スタッフが見送る玄関

    そこのホスピスと呼ばれる病院には初めて伺いました。弊社からは離れた場所でしたので、ご縁はありませんでした。ご実家が会館の近所でしたので「亡くなられた時は少し遠いけど迎えに行って欲しい」と相談されていました。早朝に寝台車を出しお昼前に綺麗な病院の前に着きました。初めての病院でしたので目立たぬように寝... 続きをみる

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  • 生活保護世帯のお葬式は

    火葬場の前室でゆっくりと炉内に入っていく棺を見送ったのは、福祉課の職員と私の二人だけでした。故人は生活保護を受けていました。数日、姿が見えないことに気がついたご近所が民生委員に連絡をとり、お部屋で倒れている故人を発見しました。簡単な検視が行なわれ、警察経由で福祉事務所から葬儀屋に生活保護世帯のお葬... 続きをみる

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  • ご遺体の着替えをお願い

    深夜に入院していた病院からご自宅に搬送しました。久しぶりに帰宅したご自宅の寝室にお布団を敷きました。安らかなお顔に白い布をかけた浴衣姿のお爺ちゃんが休んでいます。納棺式に必要な品々と御着替えの白い装束を枕元に並べてご家族にお伝えします。 「これより納棺式を始めます。最初に御着替えをいたします」と口... 続きをみる

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  • チョコで送られたお葬式

    バレンタインデーになると思い出すお葬式があります。皆様この日は神父様の命日だと知っていましたか?バレンタインデーの起源はローマ帝国時代に司祭ウァレンティヌスが2月14日に処刑された事に由来しています。当時のローマ皇帝クラウディウス2世は「若者が戦争へ行きたがらないのは、故郷に残る家族や恋人と離れた... 続きをみる

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  • 火葬の予約で様々な手口

    全国的な葬儀業界の集まりがあります。新興してきたネットの葬儀斡旋業者や互助会系は入会しておらず良心的な老舗業者の話し合いです。その中で、この頃話題になるのが「火葬炉の予約が以前に比べて取りづらくなってきている」という問題です。高齢化社会で死亡者の数が格段に増えています。ですが肝心の火葬炉は少しも建... 続きをみる

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  • 始まりは死亡診断書から

    貴方が帰り道で倒れている人を見つけたとします。驚いて抱き起し触ってみたら冷たい身体に気がつきます。この時点で「この人は死んでいる」と思われるでしょうが、救急車を呼ぶときに「死んでいます」と宣告するのは貴方にはできません。死亡宣告が出来るのは医師、歯科医師、検視官だけです。ニュースで「遭難者が心肺停... 続きをみる

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  • 恵方巻を持たされた仏様

    スーパーのチラシに恵方巻の宣伝が載るようになると思い出すお葬式があります。お顔の両側に真っ黒で太い巻き寿司を置いたお婆ちゃんは、ゆっくりと火葬炉に入っていきました。恵方巻きの起源については諸説あります。大正時代に大阪の花街で節分に海苔巻きを食べて縁起を担いでいたのが発祥という説とか、大阪寿司組合が... 続きをみる

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  • お葬式後は面倒な手続き

    お葬式を終えてご自宅に戻り、葬儀屋が組み立てた後祭り祭壇に、遺影と骨壺を安置すると、皆様はこれまでの緊張が解けてホッとなさいます。「お葬式の時はちっとも悲しくなかったけれども、無事に終わり家に帰ると急に涙が出てきてビックリした」と言われるご家族も多いのです。しかし、あまりゆっくりとしていられる時間... 続きをみる

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  • 夫が死んだら名前を変更

    前回、夫が死んだ後に「婚姻関係終了届」を提出し、夫の両親の介護や夫との婚姻で生まれた親戚との付き合いを解消する「死後離婚」についてのブログを綴りました。その内容に目を通されたムラゴンの皆様から結構な反響がありました。あらためて伝えます。世の男性諸君は「妻にお任せ」などとお気楽な老後生活を送らないで... 続きをみる

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  • 夫が死んだら縁切りです

    生まれた時も小さい時も学生時代も知らない赤の他人の男と女が、どう言う訳か一緒になり妻と夫という名前に変わります。不思議な運命でなぜか夫婦になるのです。どちらかが亡くなっても、お互いを愛する存在でありたいと願いますが、なかなか難しいのが現実です。 火葬場から持ち帰ったご主人の骨壺を、後飾り段に飾ろう... 続きをみる

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  • 故人を守るために火葬を

    火事が起きました。残念ながら逃げ遅れたお爺ちゃんが焼死体で発見されました。猛火に焼かれた死体はむごたらしい状況になります。迫りくる炎を避けようと出来るだけ身体を縮めた状態で発見されます。一見して人体だとは解りません。黒い塊に見えます。そして、何よりもたまらない臭いがするのです。炭の燃えている匂いと... 続きをみる

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  • お葬式を知らない喪家様

    始めてお葬式を行う喪家様のお宅です。打ち合わせが始まります。ある程度のお年を召した方ですと葬儀屋としても「この人は常識程度のお葬式の知識は持っているだろう」と思い式進行の話を始めます。ところが、この頃はお葬式の知識がほとんど無い方が増えてきているのです。大概の人は一回ぐらいお葬式の参列したことがあ... 続きをみる

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  • 日程を急がす悪徳葬儀屋

    テレビで「お葬式の決定までは数時間しかありません」と葬儀会社のCMが流れています。ネットで呼ばれた葬儀屋が必ず最初に切り出す言葉があります。「葬儀ホールと火葬場を早く決めないと出来なくなります」と脅かし、ご葬儀の日時と内容の決定を急がすのです。 悪徳葬儀屋は早く決める理由を次々と挙げてきます。「高... 続きをみる

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  • 関東と関西で違うお葬式

    納棺式を終えてご自宅の玄関から棺を出そうとした時です。親戚の方からビックリしたような声が上がりました。「頭から出さないと極楽に行けない。棺桶をグルっと回して反対にして」弊社の地域は関東圏にあります。関東の出棺は足元から出します。その親戚の方のお住まいは関西圏でした。関西の出棺は頭からなのです。急い... 続きをみる

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  • 年賀状の宛先は極楽気付

    間もなくお正月を迎えようとしている年末に命の灯が消えました。「お正月なので」と、息子夫婦だけが見送るご葬儀に決まりました。火葬場は公営施設なので年末から三が日は休業になります。休み明けの一番窯での出棺を予約しました。 「母を亡くしてからは一人で暮らす生活が長く続いたし、知り合いや友人関係もほとんど... 続きをみる

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  • お正月は仏様と一緒です

    24時間365日休み無しが葬儀屋の仕事です。年末年始もゆっくりは出来ません。市町村にある火葬場は公営施設です。当然年末から三が日にかけて休業します。その期間は火葬炉が使えません。ですが、亡くなる人は待ってはくれません。 都市伝説に病院では火葬場が休業しているお正月は死期が近づいている患者さんに強い... 続きをみる

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  • 今年も有難うございます

    このブログをご覧の皆様、いつも開いて頂きありがとうございます。始めた時は葬儀屋の書くブログなどは縁起でもないお葬式の話ばかりだから、誰も興味が無いだろうと思っていました。それでも終活ブームのこの頃ですから、どなたかの参考になれば良いし、お葬式を考えるお手伝いになるかもと思い直し綴り始めました。 N... 続きをみる

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  • あのサンタの残した想い

    前回のブログで綴った、サンタクロースの衣装で旅立させた仏様には、後日談があります。初七日のご挨拶に線香とローソクを持って伺いました。少しずつ悲しみから癒えているように見える奥様が、ポツリポツリとお話してくれました。 「毎年、夫がサンタクロースの衣装でプレゼントを届けていた保育園に、行くことが叶わな... 続きをみる

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  • クリスマスまでは生きる

    町中がクリスマスの色に染まると思い出すお葬式があります。この「おくりびとの日記」を書くきっかけになった出会いでした。クリスマスの前に旅立った、こんな仏様がいましたと皆様にもう一度お伝えしたくなり、再掲載させて頂きます。 打ち合わせの時に「納棺式の最期に納めたい服や持たせたい品物がありましたら枕元の... 続きをみる

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  • 宗教が必要だと思う理由

    無宗教葬が増えてきていると言われています。しかし、現状は未だほとんどのお葬式が仏教で行われます。その仏教も大きく分けると13の宗派があります。天台宗、浄土宗、浄土真宗、真言宗、日蓮宗、法相宗、華厳宗、律宗、融通念仏宗、臨済宗、曹洞宗、時宗、黄檗宗、これ以外にも細かく分けると数え切れないほどの宗派が... 続きをみる

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  • 親に葬式の事聞けますか

    お葬式の打ち合わせの時によく聞く言葉があります。それは「こんなことになるのが解っていれば、少しはお葬式のことを聞いておけば良かった」という反省の言葉です。このブログを見つけた方は、自分の親にお葬式のことを聞いたことがありますか?ほとんどの方は「生きているうちに、死んだ後のお葬式について聞いていいの... 続きをみる

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  • お葬式の簡素化に思う事

    お葬式の形がずいぶん変わってきました。最近の葬儀は家族葬や直葬が大部分です。更に無宗教葬と呼ばれる宗教の儀式を一切しないお葬式も増えています。日本人のお葬式に対する考えが極端に変わりました。長年続いてきた葬送の歴史が次々と無くなってきています。理由を上げれば数限りなく出てくるのでしょう。例えば葬儀... 続きをみる

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  • 個人情報は漏れています

    「お葬式が終わったら急に墓地とか仏壇とか納骨堂のパンフレットが送られてきた」とのクレームが入りました。どこかの誰かが個人情報を漏らしているのです。もちろん「弊社ではありません。記入して頂いた顧客情報を書きこむ見積書には個人情報保護の順守を掲載しています」と直ぐに否定します。しかし疑われるのも当然で... 続きをみる

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  • 危篤の連絡を受けた時は

    高齢者の家族を病院や介護施設に預けているお家では、深夜とか明け方に着信音を聞くと「その時が来たか」と身構えて電話に向かうそうです。受話器の相手の医師や看護師から「危篤状態ですから、すぐにいらしてください」との言葉を聞くと、急いで出かける準備に取り掛かります。 危篤の連絡が突然である事もあれば、長い... 続きをみる

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  • 遺影の写真を選んだ後で

    お葬式の打合せを進めています。リビングのテーブルの上には遺影写真を選ぶ為に、厚手のアルバムが数冊積んであります。やっと数枚の遺影写真候補を選び終わった喪主様が、ため息をつきながら「このアルバムはどうしよう」と呟きました。家族が亡くなると残された遺族は故人が遺した持ち物を整理しなければなりません。と... 続きをみる

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  • なぜ死ぬかと疑問の方へ

    毎日のように、人の死と向き合っていると、単純な疑問が湧きあがってきます。人は、なぜ死んでいくのかと言う問題です。お葬式の現場では、よく「寿命だから」と言われます。医学や科学の進歩で寿命は止められないのでしょうか?厚生労働省の発表によると2020年の日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45... 続きをみる

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  • 印鑑が不要になったのに

    世の中、キャッシュレスが驚くほどのスピードで進んでいます。スーパーなどのレジでも「クレジットで」「ペイペイで」「スマホタッチで」と声が続き、たまに高齢者が財布からモタモタと現金を出そうとすると、後ろに並んでいる人から、舌打ちが聞こえる有様です。 キャッシュレスと共に進んだのが書類の捺印不要の流れで... 続きをみる

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  • 喪中はがきが届くこの頃

    喪中はがきがポストに入る季節になりました。家族だけで見送る家族葬が多くなり、親戚の死去を一枚のはがきで知る人も多くなりました。本来、喪中はがきとは故人とそれほど深いお付き合いではない方に向けてのお知らせでした。ですが、この頃は親しい人の死去を、このはがきで突然に知るのです。お葬式を家族のみで済ませ... 続きをみる

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  • 家族で奏でる葬送の調べ

    ご自宅のリビングの壁には小さな時からの発表会の写真やコンクール入賞の賞状が一面に飾られていました。故人のお葬式の内容で、ご家族が提案してきたのは「小さい時から応援してくれたお婆ちゃんを私達の演奏で送ってあげたい」「母との別れは御経でなく音楽でお別れをしたい」「お婆ちゃんの大好きだったメロディ―や思... 続きをみる

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  • 育てた花に囲まれた仏様

    皆様がイメージをするお葬式の式場とは、正面に白木祭壇が置かれ、両側に名札を立てた供花を飾って彩りを添える会場だと思います。しかし、この頃は仏式でも祭壇を無くしてしまうとか、小さな掛け軸を飾るだけの省略化が進んでいます。白木祭壇にかわり人気が出たのが花祭壇です。中でも生花をふんだんに使ったものは生花... 続きをみる

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  • 亡者が参列していました

    「信じるか信じないかはあなた次第です」このフレーズはオカルト特集や恐怖映像の番組でよく使われます。葬儀会館も魔訶不思議な現象が起こる場所と言われ、参列者の中には気味の悪い場所と感じる方も多いのです。過去にも「葬儀屋さんは幽霊を見ますか」と真顔で質問されたこともあります。おかしな噂が出ては困りますか... 続きをみる

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  • 神道はハレ仏教はケガレ

    寝台車を走らせていると窓から着飾った親子が見えました。この時期は七五三のお参りを見かけます。お宮参りや七五三の前に、新たな命を感謝しお腹の子が無事生まれてくることを願う水天宮での安産祈祷もあります。考えてみると、我々の生活には、結構神道の行事が多いのに気がつきます。神社にはあまり関心が無いし、神様... 続きをみる

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  • 故人の住民登録はどちら

    電話口のお客様は迷われていました。「先ほど、母親がお世話になっている介護施設から、亡くなったと連絡がありました。我々は少し離れた地方に住んでいるのでこれから向かうのですが、介護施設のあるところでお葬式をした方が良いのか、連れて帰って私の住むところでお葬式をした方が良いのか、事情が解かりません。葬儀... 続きをみる

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  • お葬式の成功は担当次第

    インターネットで「葬儀」と検索をすると上位に出てくるのが葬儀屋斡旋業者です。テレビCMでお馴染みの「よりそうお葬式」「小さなお葬式」が代表的です。安価な価格設定に飛びつくお客様も多いのですが結構トラブルも聞きます。中でも多いのが「電話で話した担当者と実際に来た担当者が違い、こちらの要望した内容が伝... 続きをみる

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  • 来世も夫婦になれますか

    電話が鳴りました。故人の苗字と住所ですぐに気がつきました。2ヶ月前に奥様を亡くし落胆していた喪主様でした。出棺前の棺桶に取りすがり 「向こうで待っていてくれよ。おれもすぐに行くから。来世も夫婦で暮らそうな」 と、囁いていた優しいお顔を思い出しました。 お迎えの寝台車を走らせました。やつれてはいまし... 続きをみる

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  • 死装束は意味があります

    入院の時のパジャマか浴衣が着せられているご遺体を安置します。この姿では可哀そうですから、死装束と呼ばれる仏衣に着替えさせます。仏の弟子になる為の衣装です。死体に衣類を着せるのは大変な作業になります。うつ伏せにしたり半身を起こしたりすると体液の漏れもあります。その点、和服の死装束は映画の「おくりびと... 続きをみる

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  • 仏壇は何のためにあるの

    始めてお葬式をされた方が、その後の悩まれるのが仏壇とお墓をどうしようかと言う問題です。お墓は少し先に延ばしても問題は無いのですが、四十九日法要が迫ってくると、それまでに塗りの位牌とそれを納める仏壇の購入が迫ってきます。そもそも仏壇とは、何のためにあるのでしょうか? 仏教信仰を行う場所と言うならばお... 続きをみる

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  • 生まれ変わりを見ました

    あなたは生まれ変わりを信じますか?仏教の死生観は輪廻転生(りんねてんしょう)で成り立ちます。輪廻転生とは死後、生まれ変わることです。初めての土地なのに、前に尋ねた記憶がよみがえる人がいます。小さい子供が生まれる前の記憶を話す事があります。又、夫婦で可愛がっていたペットが奥さんの妊娠が解かると元気が... 続きをみる

    nice! 159
  • お葬式の出退席のマナー

    コロナ過が一段落したこの頃です。家族だけのお葬式から一般葬と言われる会社関係や、ご友人、ご近所などが参列するお葬式も多くなってきました。特に故人が、まだ現役で亡くなる場合などは、どうしても一般参列者の人数が多くなります。そうなると、気になるのが、開式後に遅れてくる遅刻参列者と、焼香後にサッサと帰る... 続きをみる

    nice! 157
  • 自宅看取りのデメリット

    前回、自宅での介護についてブログをアップしたところ、もう少し知りたいと言うご要望を頂きました。今回は、自宅での介護から看取りまでの、メリットとデメリットについて綴ってみます。自宅で看取りを行うのは大変な事です。家族全員で内容を充分に知った上で、自宅での看取りを選ぶか、最後は病院に任せるかを決めるこ... 続きをみる

    nice! 142
  • お嫁さんが出禁のお葬式

    警察の遺体安置所からご遺体を引き取った時から、自殺だと言うことは理解していました。エアコンやドアにガムテープで目張りをした自分の車の中で、排気管からのホースを引き込んでの一酸化炭素中毒死でした。死に顔が、ほんのりとピンク色になるのがこの自殺死体の特徴です。一見、美しいですが身体は弛緩しますので尿と... 続きをみる

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  • お布施の額を言わない訳

    お葬式を行う喪主様が戸惑われて、なおかつ、解りづらいのがお坊様に支払うお布施です。金額をお寺に直接伺うと、大概は「お気持ちで」との答えが返ってきます。この返答で支払い金額が分かる人は1人もいません。一万円札を一枚入れて「気持ちです」と渡したりしていたら、その後、葬儀屋が呼ばれ喪主にキチンと説明する... 続きをみる

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  • もとの顔に戻して下さい

    お昼前にご遺体引取りの電話が入りました。 向った先は救急救命センターです。集中治療室の端のベッドに、まだ若いおばあちゃんが横になっていました。頭とお顔が包帯でグルグルと撒いてあり、真っ黒なクマに縁どられた眼だけが覗いています。喉には大きな穴が開けられていました。ベッド脇に呆然と立っていた息子さんが... 続きをみる

    nice! 169
  • 自宅で看取られる人には

    葬儀屋の宿命は、愛する人を亡くした直後のご家族に対面することです。お会いする場面のほとんどが病院のベッドの脇か霊安室です。ご家族の皆様の感情は、驚愕、慟哭、呆然、困惑です。ところが、穏やかな感情で、静かに故人の死去に向き合っている家族にお会いできる場面があります。それは、最後まで自宅で家族に看取ら... 続きをみる

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  • 家族葬で最初に悩む事は

    家族葬を行う喪家様が最初に考える事があります。それは参列者をどこまで呼ぶかという判断です。家族葬という名前から、ご家族だけで行なうと決める方は少数です。これからのお付き合いを考えると、親戚一同に連絡をせずにお葬式を行った場合、知れた後の反響を恐れるのです。ですから家族葬と名がついても親族の参列は必... 続きをみる

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  • なぜお寺離れが進んだか

    コロナ禍で火葬だけのお葬式が急速に増えました。お葬式に必ずあったお通夜や葬儀告別式の宗教的儀式を一切行わず、火葬場で短時間の対面をして火葬と収骨を行うものです。「直葬」「無葬」とか「火葬式」と呼ぶ葬儀屋もいます。ご遺族は火葬時の立ち合だけで、ゆっくりとお別れをする時間や読経と焼香などの儀礼は一つも... 続きをみる

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  • 死体の顔は変わるのです

    亡くなった方を病院から搬送してお布団に安置します。お顔やお身体が柔らかい内に出来るだけの処置をします。亡くなると身体の筋肉が固まる死後硬直が始まります。死亡直後から始まる硬直は12時間を過ぎるとピークを迎えます。こうなると手指を胸元で組ませるのがとても困難になります。お顔の硬直は下あごから始まりま... 続きをみる

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  • 貴方は守護霊を信じるか

    突然「葬儀屋さんあなたには良い守護霊がついていますね」と言われて、ビックリしました。皆様は、あの世にいる「あなたの分身」である守護霊を信じますか?その方が言うには、 「人間には一人ひとりに、それぞれ守護霊という存在がついています。守護霊とは先祖の霊などではなく、あの世に残っているあなたの一部であり... 続きをみる

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  • 何故自殺をするのですか

    葬儀の仕事に就いてから知って驚いたことがあります。自殺で亡くなる方がとても多いことです。このブログでも自死遺体の旅立ちを多く綴っています。メディアでは自殺を減らすために心のケアをする活動とか命の大切さを啓蒙する広報が行われていますが、残念ながら、せっかく減少傾向にあった自殺者数の推移がコロナ禍に入... 続きをみる

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  • 手で棺を運んでください

    告別式が進行し出棺の時間になります。「お棺に手をかけ皆様で持ち上げてください」と促します。家族や親族の中から屈強な男性が6人程出てきて、故人が眠っているお棺の四隅と真ん中の底に指をかけて持ち上げます。成人男性が入っている棺桶は100キロ近くになることもあります。指先をかけるだけで不安定で持ちにくく... 続きをみる

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  • どうしてもお別れしたい

    深夜一人で訪れた白髪の老人は、蓋を開けた棺の前でゆっくりと膝を折り正座をしました。そして、こうべを垂れていつまでも動きませんでした。その人が葬儀会館を訪れたのは通夜の準備をしている午後でした。 「〇〇さんのお葬式はこちらでしょうか」前日の喪主様との打ち合わせで、出席は家族だけの家族葬で行なうことが... 続きをみる

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  • 祭祀権は喪主決定に重要

    お葬式を行うにあたって最初に決めることがあります。家族の中で喪主を誰にするかです。喪主とは遺族を代表して葬儀全般を取り仕切る立場になります。具体的には葬儀屋と相談して内容を決め、お寺への連絡をして、通夜や告別式を進行していきます。会葬者を出迎える時と出棺時や精進落しの席などでは遺族を代表して挨拶を... 続きをみる

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  • 別れはいってらっしゃい

    告別式も無事に進行し間もなく出棺のお時間です。祭壇の棺が下ろされ、ふたが開けられ、皆様の手でお別れのお花が入れられています。棺の中で眠っている故人に、家族、親戚、参列者が、お別れの言葉を次々とかけていきます。かたちある身体を見る最後の時間です。棺を覗き込む皆様から、さまざまなお別れの言葉が聞こえて... 続きをみる

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  • 終活は断捨離から始める

    終活と言う言葉がメディアで取り上げられブームが起きました。老後になると皆様一度は自分の終活について考えるようです。葬儀屋はよく終活の相談も受けます。終活を考えることは、残った人生を快適にするだけでなく、家族への負担を軽減させる効果もあります。人生の終わりに向けて計画を立て、充実した余生を過ごすため... 続きをみる

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  • 遺影写真を笑顔で作ろう

    通常お葬式が行われている葬儀会館には、重くどんよりとした悲しみの雰囲気が漂います。全員が真っ黒な喪服を身に着け、下を向いてトボトボと歩き、祭壇の遺影写真を見上げて小さなため息をつき、焼香を始めます。この状態では参列者のどなたもホッとする気持ちにはなれません。ところが今回のお葬式では、何とも言えない... 続きをみる

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  • お墓参りに行きましたか

    お盆は、サンスクリット語のウラバンナを音読みにした盂蘭盆会(うらぼんえ)からきた仏教用語です。亡くなったご先祖やご家族を供養する期間になります。亡くなった方が極楽から帰って来るこの時期は、ほとんどの方がお墓参りに出かけます。 お墓参りで気をつけて欲しいことがあります。持ち物は、生花、線香、ロウソク... 続きをみる

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  • 二頭並んだ精霊棚のナス

    お盆は亡くなった人が家族のもとに帰ってくる日です。特に初盆は故人が亡くなってから初めて迎えるお盆ですから、通常のお盆よりも念入りに供養の行事が行われます。お盆の時期に亡くなった方が出ると必ず「お迎えが来た」と言われます。この時期は葬儀の繁忙期でもあります。一人では帰りたくない仏様が連れ帰る人を探し... 続きをみる

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  • 黙祷の時間は祈りません

    終戦記念日や災害の式典などでは黙祷の場面がニュース映像で流れます。お葬式の開式やお別れ会、社葬などでも黙祷が行なわれます。皆様、黙祷の役割はご存じですか?亡くなった方に向けて行われる参列者全員の黙祷には、一応の決まりごとがあります。 黙祷とは無言で祈る事だと思う人が大部分です。「黙」は声を出さない... 続きをみる

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  • ご遺体の匂いは厳禁です

    熱波が渦巻いている猛暑の日とか、雨模様でジメジメした湿気がこもる日の部屋の中では、どうしても臭いが気になることがあります。スーパーの棚にはずらりと消臭剤が並んでいます。近頃は体臭や服の匂い、又部屋の匂いにも敏感になり、周りを気にする方も増えています。実は、葬儀屋も病院や介護施設からお連れしたご遺体... 続きをみる

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  • 帰り道は少し遠回りです

    お葬式にはたくさんの迷信や言い伝えがあります。今の若い方の中には迷信の内容を知らない方も多くなりました。そして科学の解明が進んだ今では迷信を信じる人も少なくなりました。それでも、迷信や言い伝えがまだ残っているのは、万が一良くない事がおこった時に「やっぱり」と言いたくない気持ちが誰にもあるからです。... 続きをみる

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  • 白装束の着せ方は左前で

    90歳を超えた大往生のお婆ちゃんの納棺式を始めました。白装束の旅支度を着せていきます。興味津々で見つめていた女子大生が背後から話しかけてきました。故人のひ孫さんに当たります。お話の内容が先日仲間の女の子たちで温泉旅行に行った時の出来事でした。浴衣を着た時にお部屋についていた仲居さんから「合わせが左... 続きをみる

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  • 死後の片づけは大変です

    葬儀屋にはいろいろな営業が来ます。ご寺院紹介業、葬儀備品販売、仕出し料理売り込み、司会やセレモニースタッフ派遣業、遺影写真作成業、仏壇店、石材店、広告店まだまだあります。この頃増えてきているのが遺品整理を代行しますと言う業者の営業売り込みです。 これまでは、家族が亡くなると故人の部屋の片づけ、清掃... 続きをみる

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  • コロナ感染死亡のご遺体

    朝方に掛かってきた電話でした。「コロナで亡くなったのだが、お葬式を頼めるかな」電話口の声は遠慮がちに尋ねてきました。「もちろん、コロナウイルス感染症で亡くなられた方でもお手伝いいたします。どちらにお迎えに行きましょうか」と答えました。たしかに、この病気は怖いです。しかしそれよりも、このコロナ感染症... 続きをみる

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  • お通夜の夜に解かること

    通夜式に参列した多数の弔問客はすでにお帰りになりました。控え室の親族やお身内も家路に着かれました。お通夜が行なわれた葬儀会館のホールは、先ほどの混雑が嘘のように静まりかえっています。照明を絞った会場の中央に人影が見えます。喪主様一人が祭壇前に、ポツンとたたずんで居られました。身体が小刻みに揺れてい... 続きをみる

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  • 孤独死の葬儀は誰がする

    日本は高齢化社会に突き進んでいます。この高齢化と核家族社会で注目されている問題があります。ご存じの孤独死です。終活の相談やお葬式の打合せの中でも「私一人になったから、死んだら誰が見つけてくれて、お葬式をしてくれるのかしら」などの声も聴かれます。 しかし、天涯孤独と言う人はあまりいません。子供がいま... 続きをみる

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  • 学会の友人葬は見事です

    「南無妙法蓮華経(なんみょうほうれんげきょう)」ホールを揺るがす程の声量です。参列者全員が声を合わせてお題目を一心に唱える姿は圧巻です。お通夜の時間が近づくと、会社帰りのスーツのおじさん達や買い物帰りの普段の服装のおばさん達が次々と集まり始めます。驚くことにこの人たちは、祭壇に飾られている遺影写真... 続きをみる

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  • お葬式で思い出す出来事

    「49日法要が終わりました」のご連絡を受けると、後祭り祭壇を片付けに喪家宅へ伺います。片付けながらお葬式の思い出のお話しになります。初めてのお葬式ですと何もわからず右往左往して葬儀屋の言われるまま行なう方が多いのですが、それでも家族で決めた内容でお葬式を行った結果「良い思い出になりました」とお話し... 続きをみる

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  • 必ず聞かれる行年と享年

    電話がかかってきました。「葬儀屋さん、先日お世話になった者だが教えて欲しい。葬式をあげた親父の歳が違っていてどちらを選ぶのが良いのか迷っている。石材店にお墓を申し込みに行ったら彫り込む年齢が79歳ですねと言われた。ところがお寺が書いてくれた位牌の裏の年齢は80歳と書いてある。なぜ数え方が違うのか、... 続きをみる

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  • 葬式には誰も呼ばないで

    火葬炉に入っていく娘さんの柩を見送るのは父親と私の二人だけでした。これまでも寂しいお葬式は何度か経験があります。行路病死人と呼ぶ身元不詳のホームレスを役所の担当者と見送る時とか、生活保護の世帯で家族がこない場合などは二人だけで立ち会いました。しかし今回は「故人の遺言で立ち合いは、私だけです」と最初... 続きをみる

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  • 開眼供養を行いましたか

    始めてのお葬式はどなたも大変な思いをされます。やっとお葬式が終わると皆様「やれやれ一段落」と思われますが、直ぐに49日法要がせまり、その間も銀行関係や土地家屋の相続の問題が持ち上がります。お葬式後もてんてこ舞いなのです。特に火葬場から持ち帰った骨箱を眺めて、皆様が改めて気がつくのが、仏壇とお墓の用... 続きをみる

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  • 故人の後を追ったペット

    一人暮らしのお婆ちゃんが亡くなりました。可愛がっていた犬が数時間吠え続けていたので、ご近所が見つけました。警察が連絡先を探しましたが、家族親戚が見つかりません。やっと連絡がついた遠い親戚は「関係が無いので役所にまかせます」と突き放しました。借家でお金になる家財も無く、葬儀代の持ち出しになると考え相... 続きをみる

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  • 戒名は無駄と思いますか

    お寺離れが進んでいます。日本人がお寺のお坊様に対していだく、ありがたい気持ちや、安心する要素が無くなってきているように感じます。多くの皆様の納得がいかない理由の一番が、お布施と高価な戒名料です。そもそも戒名とは何のために必要なのでしょうか? 簡単に言うと、戒名とは仏教の修行を終えた人につける呼び名... 続きをみる

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  • 娘を殺しましたと言う父

    「娘を殺しました」お迎えに伺った病院のベッドの脇にたたずむ憔悴した男性の言葉です。一瞬耳を疑いました。「まさか殺人」と頭の隅によぎりましたが、看護師さんが渡してくれた死亡診断書を確認して、父親の言葉を理解しました。死因は「悪性新生物からの多臓器不全」そして、その他の欄に「ターミナルセデーション処置... 続きをみる

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  • ドラマを見る夫婦の別れ

    葬儀屋は連日「夫婦の別れ」「親子の別れ」を目の当たりにする仕事です。毎回その場にはドラマが起こります。夫婦とは、婚姻届けを出した瞬間から、必ずどちらかが相手を見送る宿命を負います。妻を送り出す夫は、喪主と言うプライドもありお葬式の間だけはしっかりとしていますが、その後はボロボロになり壊れていきます... 続きをみる

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  • 名称の理解度を試される

    電話が掛かってきました「ガクフの葬式をしたいのだが」皆様はガクフと言う名称はご存じでしたか?漢字では「岳父(がくふ)」と書きます。わかりやすく言うと、配偶者の父親のことです。夫が妻の父親を指す言い方で舅とか義理の父と言うのが一般的な名称です。 「ご愁傷さまでした。ご尊父様がお亡くなりですね。どちら... 続きをみる

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  • お寺で葬式をしませんか

    近くのご寺院がリニュアールを機会に葬儀会館を建立しました。お寺が葬儀会館を作ってしまうと、葬儀屋にとって商売敵になると考える方もおられるかもしれませんが、逆に有難いことなのです。今までは弊社の会館がお葬式や法事で塞がっている時は、亡くなった人の連絡が入っても、日時を先に伸ばすか、他の葬儀屋に任せる... 続きをみる

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  • お地蔵様にご注意下さい

    街中を歩いてみると、交差点脇とか踏切の傍、そして道路の端に石で作られたお地蔵様を見つけることがあります。見かけた方が手を合わせている光景に遭遇した人もあるでしょう。親しみをこめて「お地蔵様」と呼ばれていますが、正式にはインド生まれの地蔵菩薩と言う仏様です。サンスクリット語ではクシティ・ガルバと言う... 続きをみる

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  • 申告すると貰える葬祭費

    お葬式を行うとお金がもらえる話をしましょう。香典の話だと勘違いしないでください。葬祭費と呼ばれる、市町村の役所から葬祭を行った方(通常喪主と呼ばれる人)に、およそ3万円~7万円程のお金が支給されます。しかし理不尽な理由で貰えない場合もあるのです。 申請の受付は、亡くなった故人の住民票があった市町村... 続きをみる

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  • 徘徊老人の最期はこうだ

    耳たぶは、かじられていて無くなっていました。唇も形をとどめていません。眼球も一つほじくられていました。前日の午後から行方不明になっていたお爺ちゃんは、朝方、畑の側溝に横たわっている状態で発見されました。犬の散歩に出た主婦が見つけ腰を抜かして警察に電話したそうです。近頃、野犬の姿はすっかり見なくなり... 続きをみる

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  • 貴方は副葬品に何を選ぶ

    納棺式を始めます。枕元に入れて欲しい品々がずらりと並べてあります。「困ったな」と心の中でつぶやきます。ご遺体を棺桶に収める納棺時に、一緒に入れる品を副葬品といいます。打合せの時に市役所からの「火葬時のおける副葬品の禁止事項」の紙を参考に渡してありますがほとんどの方は気にしません。亡くなった家族にあ... 続きをみる

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