お葬式には老若男女が集います。初めての経験や慣れていない参列者が多く、ハプニングも起こります。近頃、若者の言動に違和感を感じることが多くなりました。年配者が「この頃の若い者は」を言い始めると年を取った証拠だと言われます。ですが、マナー違反に近い言動には誰かが注意をしないと気がつかないままになります... 続きをみる
おくりびとの日記の人気ブログ記事
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最後のお別れでご家族と親戚そしてご友人とご近所の皆様が、故人の横たわっている棺桶を覗き込みます。「安らかな顔だね」「綺麗なお顔で亡くなって羨ましい」「やっと楽になれたね」「やさしい顔で眠っているね」と様々な言葉が聞かれます。ですが、覗き込んだ参列者の中には「どうも、生前のお顔をどこかが違う」と感じ... 続きをみる
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納棺式の時に「これを一緒に入れてください」と家族から差し出されたのは、鮮やかな色調のパームツリー(ヤシの木)模様のアロハシャツでした。後で聞いたのですが、ハワイではヤシの木を葉・幹・実の全てを使う大事な植物と言うそうです。そのため命を守る木として、パームツリーの模様のアロハは守護神や家族愛の象徴と... 続きをみる
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生まれた時も、小さい時も、学生時代も知らない赤の他人同士の男と女が、なぜか一緒になり「妻」と「夫」という名前に変わります。不思議な運命で夫婦になるのです。最後までお互いを愛する存在でありたいと願いますが、なかなか難しいのが現実です。 火葬場から持ち帰ったご主人の骨壺を、後飾り段に飾ろうとした時に、... 続きをみる
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駐車場の入り口に近い一画に「寺院様駐車場」の看板が立ててあります。お葬式のある時はベンツやセンチュリーの高級車が止まる場所です。本日、やって来たお寺様の車はミニバンです。後部はキャンピングカーのように寝起きが出来るようです。 今回の打ち合わせのテーブルについているのは若いご夫婦です。高齢のお爺ちゃ... 続きをみる
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お葬式が無事に終了し、集金やご挨拶に伺うと、たびたび受ける質問があります。 「これから私は、何から、手を付けたら良いのでしょうか?」 私は司法書士や税理士ではないですから、いままでの経験からのお話をします。 亡くなった方が、世帯主であったり固定資産税の納付者だったり、光熱費の振り込みの名義人であっ... 続きをみる
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葬儀会館の参列者の服装は、黒一色に染まります。お葬式は黒い服を着るのが常識だと思っています。しかし戦前までは喪服の色は白色でした。そして喪服の着用は遺族のみに限られていたようです。戦後欧米の影響で黒色のものを着用するようになり、いつのまに参列者も喪服を着用するマナーになりました。 故人と最期のお別... 続きをみる
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さて、皆さんに質問です。 人の死に方には 二つの方法があります。さあ 何と何の死に方でしょうか? 考えてみてください。 ベッドで死ぬのと、畳の上で死ぬの、の二通り? 癌で死ぬのと、それ以外の病気で死ぬの、の二通り? 病院で死ぬのと、自宅で死ぬの、の二通り? 残念ですが、すべて違います。 ここで言う... 続きをみる
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死後から人間の身体は筋肉が固まり始めます。死後硬直です。12時間を過ぎると、硬直は ピークを迎えます。こうなると手指を胸で手ませるのがとても困難になります。 その後、3日程経過すると徐々に硬直は解け始めてきます。 病室にお迎えにあがったとき、お顔には、まだ苦悶の表情が見て取れました。 目は、閉じて... 続きをみる
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外国人から見ると日本人の宗教に対する考え方は理解が出来ないと感じるようです。世界からは宗教に無頓着な国民と言われていると聞きました。日本人の人生は、小さい頃から神社のお祭りを楽しみ、結婚式は教会で行い、安産祈願は神社で祈祷し、大晦日は除夜の鐘、お正月は初詣、2月はバレンタイン、春と秋のお彼岸にはお... 続きをみる
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その連絡は突然来ます。身内の死去を目の当たりにすれば、どなたも動転するのは当然です。少し落ち着くと「そうだ、お葬式だ」と我にかえります。いままでこのような経験の無い方は、葬儀屋探しをスマホやパソコンで探し始めます。「葬式」と打ち込むと検索欄のトップに出てくるのは「小さなお葬式」の広告です。このブロ... 続きをみる
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お葬式に参列したことがある方は静まりかえったホールに流れるナレーションを聞いた記憶があると思います。お通夜や告別式の開式前に司会者から弔問の皆様に故人様を思い出す文面を語りかけます。弔問に来られた皆様の意識を、これから始まるイベントに気持ちを集中させるための目的がナレーションにはあります。 心を打... 続きをみる
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葬儀会館のホールを掃除しています。必ずと言っていいほど「お数珠の珠」を拾います。弔問の参列者の中で、持って来た数珠の紐が切れて球をホールの床にバラ撒く人の名残です。周りの方が手伝って拾ってくれますが見落とされた一つが寂しく残っています。久しぶりのお葬式にタンスの奥から年代物のお数珠を持ってくる時は... 続きをみる
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葬儀屋は地場産業です。新しい会館がオープンするとか、老舗の葬儀屋が店を閉めた等の地域の動静が気になります。たまにネットで「小さなお葬式」を検索します。紹介先に地元の葬儀屋が掲載されているかを調べます。過去ブログでも触れているように「小さなお葬式」は葬儀屋ではありません。葬儀屋の紹介斡旋業なのです。... 続きをみる
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お布施とは、お葬式や法事でお勤めをして頂いたお礼としてお坊様に渡す金銭です。労働の対価や給料とは違うので金額に明確な決まりはありません。あくまでも「お気持ちで」なのです。ですが、結構な金額を請求されて現金一括で支払います。過去ブログでもお布施を題材とする内容を綴りました。その都度、ムラゴンの皆様か... 続きをみる
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その日はいつもと変わらない日常でした。母親が部屋の隅で遊んでいた女の子に目をむけると倒れて意識がないのに気が付きました。すぐに救急車が呼ばれ救急搬送されて集中治療室へ入院、懸命な延命治療が行われましたが、そのまま一度も目を開けることはありませんでした。原因不明の心不全と診断された突然の別れでした。... 続きをみる
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火葬炉に飲み込まれていく棺桶を見送るのは、葬儀屋の私とヘルパーさんの二人だけでした。亡くなったお爺ちゃんは長期間生活保護を受けていました。独居の生活保護の方が死去すると役所は戸籍を辿り関係者を、とことん探しだします。お葬式と相続をさせるのです。しかし苦労して見つけ出し連絡を取ってみても、ほとんど全... 続きをみる
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火葬炉の扉がゆっくりと開きます。待合室に連絡が入り集まったご遺族の皆様が凝視するなかで静かに白骨が姿をあらわします。炉からお骨が出てくる瞬間は、全員に一瞬緊張が走ります。もし黒焦げ半生の死体が出てきたらどうしようと思うようですが、ホラー映画ではないのでご安心ください。火葬場の職員さんは、絶えず小窓... 続きをみる
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「お葬式はいくらかかるのですか?」この質問の答えが一番難しいのです。当然、内容や人数を伺うことから始めますが、質問してきたお客様自身もまだ何にも考えていない状況です。「家族と親戚などの限られた人数だけが参列する小規模な家族葬で行なうならば費用の全国平均は98万円と出ています」「100万円用意すれば... 続きをみる
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皆様は自分が亡くなる時に、ご自分の身体がどのような状態になっているかを想像したことはありますか?傷一つない綺麗なお身体で旅立つはずだと、お思いでしょう。ところが多くの仏様を送ってきた経験から申し上げますと、旅立つ時に、ほとんどの方のお身体はあちこちに穴が開いているとか、傷だらけの方も多いのです。中... 続きをみる
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昨日はマスコミが騒ぐバレンタインデーでした。皆様、この日は神父様の亡くなった日だと知っていましたか?バレンタインデーの起源はローマ帝国時代に司祭ウァレンティヌスが2月14日に処刑された事に由来しています。当時のローマ皇帝クラウディウス2世は「若者が戦争へ行きたがらないのは、故郷に残る家族や恋人と離... 続きをみる
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このブログはお葬式を綴っています。死んだ後の話など縁起でもないと言わないで下さい。どなたも、一生に一回はご自分のお葬式を含めて経験されるのです。現在、核家族化が進み高齢者と一緒に暮らす家族が少なくなりました。家族葬になり弔問の経験も少なく、まして喪主としてお葬式を施行された人はほとんどおりません。... 続きをみる
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お寺の境内からお墓が無くなってきています。檀家を止めて先祖代々のお墓を「墓じまい」される方も多くなってきました。公営の管理墓地の募集広告も見なくなりました。これ以上の敷地が開拓できなくなり空いている墓地が無いそうです。遺骨になってからの終生の住み家である「墓石を立てたお墓」を整地して増やすことが難... 続きをみる
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「他の人に比べて、私はなんて不幸なのだ」と嘆く方がおられます。仏教では幸せになれない理由は、日々悪い行いをしているせいだと説いています。私たちには、不幸や悪い結果を生み出す、やってはいけない行動が10種類もあるのです。 まず身体から出てくる3種類の悪があります。次に口から出てくる4種類の悪もありま... 続きをみる
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納棺に伺いました。枕元に入れて欲しい品々がずらりと並べてあります。「困ったな」と心の中でつぶやきます。ご遺体を棺桶に収める納棺時に、一緒に入れる品を副葬品といいます。打合せの時に市役所からの「火葬時のおける副葬品の禁止事項」の紙を参考に渡してありますがほとんどの方は気にしません。亡くなった家族にあ... 続きをみる
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家族葬といってもお葬式の流れは一般の葬儀と変わりません。それでも利点を上げれば、家族だけの少人数で行いますから、形式的な部分を省略できるということだと思います。例えば服装です。家族以外の一般の参列者が多く来るお葬式では、どうしても正式の喪服が欠かせません。家族葬ではブラックスーツや略喪服の着用で済... 続きをみる
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長年連れ添った配偶者との永遠の別れを、毎日のように目の当たりにするのが葬儀屋の宿命です。遺された者の深い悲しみや苦悩そして安堵など、夫婦の数だけ異なる別れがあります。夫婦とは他人同士の女と男が、なぜか一緒になり「妻」と「夫」という名前に変わります。そして最後は必ず相手を見送る立場になるのです。最期... 続きをみる
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バレンタインデーになると思い出すお葬式があります。皆様この日は神父様の命日だと知っていましたか?バレンタインデーの起源はローマ帝国時代に司祭ウァレンティヌスが2月14日に処刑された事に由来しています。当時のローマ皇帝クラウディウス2世は「若者が戦争へ行きたがらないのは、故郷に残る家族や恋人と離れた... 続きをみる
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「お葬式が終わったら急に墓地とか仏壇とか納骨堂のパンフレットが送られてきた」とのクレームが入りました。どこかの誰かが個人情報を漏らしているのです。もちろん「弊社ではありません。記入して頂いた顧客情報を書きこむ見積書には個人情報保護の順守を掲載しています」と直ぐに否定します。しかし疑われるのも当然で... 続きをみる
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「信じるか信じないかはあなた次第です」このフレーズはオカルト特集や恐怖映像の番組でよく使われます。葬儀会館も魔訶不思議な現象が起こる場所と言われ、参列者の中には気味の悪い場所と感じる方も多いのです。過去にも「葬儀屋さんは幽霊を見ますか」と真顔で質問されたこともあります。おかしな噂が出ては困りますか... 続きをみる
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コロナ禍で火葬だけのお葬式が急速に増えました。お葬式に必ずあったお通夜や葬儀告別式の宗教的儀式を一切行わず、火葬場で短時間の対面をして火葬と収骨を行うものです。「直葬」「無葬」とか「火葬式」と呼ぶ葬儀屋もいます。ご遺族は火葬時の立ち合だけで、ゆっくりとお別れをする時間や読経と焼香などの儀礼は一つも... 続きをみる
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日本は高齢化社会に突き進んでいます。この高齢化と核家族社会で注目されている問題があります。ご存じの孤独死です。終活の相談やお葬式の打合せの中でも「私一人になったから、死んだら誰が見つけてくれて、お葬式をしてくれるのかしら」などの声も聴かれます。 しかし、天涯孤独と言う人はあまりいません。子供がいま... 続きをみる
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お寺離れが進んでいます。日本人がお寺のお坊様に対していだく、ありがたい気持ちや、安心する要素が無くなってきているように感じます。多くの皆様の納得がいかない理由の一番が、お布施と高価な戒名料です。そもそも戒名とは何のために必要なのでしょうか? 簡単に言うと、戒名とは仏教の修行を終えた人につける呼び名... 続きをみる
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「娘を殺しました」お迎えに伺った病院のベッドの脇にたたずむ憔悴した男性の言葉です。一瞬耳を疑いました。「まさか殺人」と頭の隅によぎりましたが、看護師さんが渡してくれた死亡診断書を確認して、父親の言葉を理解しました。死因は「悪性新生物からの多臓器不全」そして、その他の欄に「ターミナルセデーション処置... 続きをみる
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昔は家を建てる時には、必ず葬儀が出来るように設計されたと聞いています。確かに古民家等は玄関がやたらと広く、奥の部屋までの導線にゆとりがあります。襖を外すと式場になる広間が広がります。現在の家にはこの考え方がありません。終末期医療が進んだ近頃はご自宅で逝去なさる方も増えつつあります。亡くなった後で、... 続きをみる
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家族が亡くなります。初めてのお葬式をしなければならない時に、皆様はどうしますか?ほとんどの方が、パソコンを開き葬儀屋を探しますと答えます。インターネットで「葬儀」を検索すると、広告と検索上位に次々と出てくるのが、全国展開をうたう大手業者です。しかしここに並んでいる業者は葬儀屋ではないことはご存じで... 続きをみる
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口からダランと伸びた舌を押し込みました。首に残された黒い策条痕は、包帯を巻いて隠しました。白装束の襟を立てて首元の包帯を隠し、周りを綿花で覆いました。手元の死体検案書の死因の欄には「縊死」と記入されています。首吊りです。自殺です。72歳のお爺ちゃんが自宅で首を吊って、ここに横たわっています。 我が... 続きをみる
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ご遺体をお布団に安置してお着替えを済ませると、お顔の上に白い布をかぶせます。このハンカチの様な布の正式名称は「打ち覆い」と言います。葬儀社の中には「面布」とも呼ぶところもあります。布の色は白色に決まっています。昔から葬儀には色物を使いません。色のついた染物を使うと準備をしていたと捉えられたのです。... 続きをみる
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霊柩車を先頭に並んだ車列が火葬場に到着します。いくら公共の施設だと言っても、火葬場は初めて来る方が大多数です。当然皆様興味津々です。「どんなところだろう。記念に一枚」とスマホをポケットから出し始めます。火葬場は撮影禁止です。 ある程度の年齢の方は、常識として火葬場では写真を撮らないと知っていますが... 続きをみる
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この頃のお葬式で気がつくことがあります。強い悲しみを身体中から表現し、声をあげて泣く家族をほとんど見なくなったのです。昔から日本人のお葬式は厳粛な雰囲気の中、静かに故人を偲び、悲しみに浸ると言われ、あまり泣き叫ぶ方はいませんでした。それでも家族の中には大声で泣き、周りもつられて涙を流すお葬式も珍し... 続きをみる
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前回のブログで綴った、サンタクロースの衣装で旅立させた仏様には、後日談があります。初七日のご挨拶に線香とローソクを持って伺いました。少しずつ悲しみから癒えているように見える奥様が、ポツリポツリとお話してくれました。 「毎年、夫がサンタクロースの衣装でプレゼントを届けていた保育園に、行くことが叶わな... 続きをみる
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少し前に「千の風になって」が大ヒットした頃、我々葬儀関係者はとても心配しました。特に墓地販売、墓石販売、霊園関係者は死活問題だと大騒ぎになったと聞いています。葬儀会館でも出棺前のBGMで流すのは、さすがにためらいました。お寺様も「とんでもない歌だ」と憤慨されたと噂になりました。 「私のお墓の前で ... 続きをみる
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あなたは生前に一度も殺生をしませんでした。プーンと飛んできた蚊や地面の蟻も殺しませんでした。嘘は一回もついたことがありませんでした。自販機の下に落ちていた10円も拾いませんでした。配偶者以外との行為を経験しませんでした。お酒は一滴も口にしませんでした。このような生き方をされた人が亡くなると枕元に阿... 続きをみる
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お葬式の開式前に、必ず携帯電話の注意アナウンスをするようになってずいぶん経ちます。「携帯電話をお持ちの方にお願いを申し上げます。葬儀進行中はマナーモード又は電源をお切りいただくようご配慮をお願いいたします」毎回ここまで注意喚起をしているのに、必ずといっていいほど着信音が鳴るのです。 映画館やコンサ... 続きをみる
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終末期の高齢者が多く入院する病院があります。毎日のように、患者さんが亡くなります。当然、病院のスッタフは葬儀屋と顔見知りになります。 「患者さんが「ステる」ときは周りに誰もいない時が多いのよ」看護師さんが話し始めました。「ステる」の原語はドイツ語のSTERBEN⇒死亡、死亡した、の意味からきていま... 続きをみる
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「今、病院で亡くなりました」と連絡が入りました。準備をしてお迎えにあがりました。病院の霊安室に着くと、そこにはストレッチャーを用意している白衣を着た男性がいます。周りに遺族と思われる数人が困惑顔をして立っています。 ピンときました。同業者の鉢合わせです。[死体を奪い合う葬儀屋バトル]との題名が付き... 続きをみる
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先日、顔なじみのお坊様と世間話をしていたところ、ご住職からこんな話が出ました。 「お布施を袱紗に包んで出してくるお家をすっかり見なくなった。先日の喪家様が袱紗で包まれたのし袋を出されたときに、このお宅は常識と品格があるなあと感じて、お勤めをいつもよりしっかりとあげた」 オイオイ袱紗一枚で御経が変わ... 続きをみる
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火葬場から帰ったご遺族が、玄関先で渡された塩を肩先に振り、死の穢れを落とします。洗面所の水で手を洗い、まだ暖かい骨箱を後祭り段にそっと安置します。線香と蝋燭の火をともし、手を合わせます、ご主人を送ったばかりのお婆ちゃんが急に立ち上がりました。 「たいへん、たいへん、お水を忘れていた、おじいちゃん、... 続きをみる
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「これより火葬場へ向かいます」霊柩車のホーンが長々と鳴らされます。まるで棺桶の中の故人が参列者に向けて、「さようなら」と叫んでいるようです。出棺時、霊柩車が長くホーンを鳴らす意味には諸説があります。 わかりやすい説明が「故人からのお別れの挨拶として鳴らしている」という言い方です。中には葬儀を行った... 続きをみる
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お葬式のお勤めをお寺様にお願いをします。必ず聞かれるのが「戒名をどのようにいたしましょうか」と言うお尋ねです。ちなみに浄土真宗は法名と言います。 ほとんどの喪家様方はしばらく迷います。お寺様も懐に入る金額が上下する大事な商談ですから、簡単には引き下がりません。 「先代が立派な戒名ですから同じものを... 続きをみる
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このブログを見つけてくださった方の中には、毎朝、仏壇にご挨拶をなさる方もおられると思います。お水を変えて、お花を飾り、お線香をあげ、鈴を横からチーンと叩いて、ご位牌とお写真を見つめ、静かに話しかけ始めるのでしょう。 しかし、ちょっと待ってください。お仏壇の中で、一番重要で、話しかけてお願いしなけれ... 続きをみる
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ひと昔前までお葬式は自宅で行いました。その時活躍したのは葬儀屋ではありません。 ご近所や町内の皆様です。町の世話役が総力を挙げて、他人である家族のお葬式を執り行いました。お葬式の知識は葬儀屋には負けないと豪語するご隠居もいたようです。 村八分との言葉を聞いたことがあると思います。仲間はずれの意味で... 続きをみる
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あなたは生前に、殺生を一回もしませんでした。夜中にプーンと飛んできた蚊や地面を這っていた蟻も殺したことがありません。嘘は一回もつきませんでした。自販機の下に落ちていた10円も拾いませんでした。配偶者以外との行為を経験しませんでした。お酒は一滴も口にしませんでした。この人が亡くなると枕元に阿弥陀如来... 続きをみる
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出棺前の霊柩車の横に喪主様がマイクを持って立ちました。始めての葬儀の経験でした。 マイクを持つ手がプルプルと震えています。悲しみと緊張が伝わります。 「本日はご会葬を賜りましてありがとうございました。おかげさまで通夜、葬儀を、滞りなく済ますことができました。生前はご交誼にあずかり、本日は最後までお... 続きをみる
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人間の時に5つの戒律を破ると地獄行です。生き物を殺さない、嘘をつかない、盗みをしない、享楽に溺れない、酒を飲まない、どれか1つでも破った人への閻魔大王の判決は決まっています。となると、ほとんどの人間は地獄に落ちる可能性があるのです。 どうせ行くなら見学をしましょう。冥界には八個の地獄があることはご... 続きをみる
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皆様方は、亡くなるとすぐに親戚中に連絡をし始めます。しかし東京等の大都市ですと火葬炉の予約が混んでいて1週間近く待たされることは日常です。火葬場の休日の友引を挟むと、最低3日以上葬儀の日が伸びることもあります。 亡くなった直後に連絡を受けたご親戚は、車や飛行機に飛び乗り、すぐにやってきます。 しか... 続きをみる
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あなたは亡くなりました。三途の川を渡りきると、そこが閻魔大王の裁判所です。 閻魔大王は、地獄を作った神様で、死者の魂を裁く裁判官として知られています。 閻魔の名前は、古代インドの神様「ヤマ」からきています。ヒンズー教ではヤマは人間として最初に死んだ人で、死人の国の王となった神様です。 インド思想に... 続きをみる
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今回は私事を綴ります。このブログに目を通してくださるムラゴンの皆様方には、終活等の参考にはならない内容をお詫びいたします。 早朝に電話が鳴り、身内に不幸が発生したことを知りました。連絡をくれた家族は私が葬儀屋なのを知っていますので助けを求める内容でした。直ぐに仕度を済ませ車で向いました。 到着する... 続きをみる
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病院から帰宅したご遺体は、まだ入院の時のパジャマか浴衣が着せられています。 このままでは可哀そうですから、白装束と呼ばれる仏衣に着替えさせます。白装束とは仏の弟子になるための衣装です。白装束の変わりに故人の希望だからとスーツやドレス、振袖などを出されることもあります。やむなく着せますが本音は避けた... 続きをみる
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「お葬式をしていない時の葬儀会館は不気味ですよね。やっぱり幽霊とか出るのですか」 (又、その質問か) と心の中でつぶやきます。 会館見学をするお客様は、身近に葬儀が迫った方が大部分ですが、なかには興味本位の見学者も来られます。後者の方がよくする質問が、上記です。たしかに死体が毎日運び込まれる場所で... 続きをみる
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火葬炉の前では、ドラマが始まります。静かに手を合わせ見送る方が大部分ですが、参列者の中には、最後まで棺に手をかけ、炉の中に入れたくないと抵抗する方もおられます。それでも、扉が閉まり、中から「ゴォー」と火のつく音が聞こえてくると、参列者全員の顔に、なにか吹っ切れたような表情が浮かびます。 死者を火葬... 続きをみる
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「それでは故人を偲んでグラスを掲げたいと思います。献杯」 喪主様の発声があり、お斎(おとき)の席が始まります。お斎とはお葬式が終わった後の 会食のことを言います。由来は、斎食(さいじき)という仏教用語で、戒律に従った食事 の意味です。 地方によってはこの会食を「仕上げ膳」とか「直会」(なおらい)な... 続きをみる
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死因は肺がんでした。 入院中も看護師さんの目を盗んでは、煙草を吸いに逃げだして怒られていたそうです。 「愛煙家と言うより、ニコチン中毒と言ったほうあっている」 「死ぬまで煙草を吸っていたから、幸せな大往生かも」 「止めたらと皆が注意しても言うことを聞かない、しょうがない親父だった」 お葬式の前に家... 続きをみる
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仏教では、人が亡くなると、死後49日間は、魂が迷っていると言われています。 そのため死後7日ごとに法要を行います。 7日ごとに7人のお釈迦様に出会い、教えを受けて勉強をして、それぞれに合格して から、初めて極楽に行けるのです。 7日かける7人で49日。やっと満中陰となり、仏様として極楽で暮らせます... 続きをみる
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「葬式なんて必要ない。面倒なだけだ。」 「葬式を行う意味が解らない。葬儀屋なんか帰ってもらえ」 打ち合わせの時の喪主様は、けんか腰でした。 それでも周りの家族・親族がたしなめ、多くの参列者で通夜が行われました。 通夜の語源は、釈迦が入滅した時に弟子たちが師匠の死を悼み、お説法を夜通し、 語り合った... 続きをみる
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数年前に「おくりびと」という映画が評判になりました。 アカデミー賞を受賞していますので、多くの方々の記憶に残っています。 整った顔立ちのお婆ちゃんが、今日の仏様です。 「これより、納棺式を始めます」 興味津々で見守る集団の中から、ささやき声が聞こえてきます。 「お... 続きをみる
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皆様は火葬場に行った経験がありますか。ご家族や親戚のお葬式に参列された方は出棺の後に火葬場に同行して、棺を火葬炉に納め、お骨になるまで待機し、炉から出た白骨を全員で収骨した流れを想い出したはずです。火葬場は公共の施設です。地域によっては、古びて黴臭い施設もあり、最新式のピカピカの建物もあります。 ... 続きをみる
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貴方は「今日が最期の食事になります」と言われた時に何を食べたいですか?今回の仏様は、棺桶の中に「食べたかったラーメン」を入れてもらい、火葬前に味わいながら極楽へ向かったお爺ちゃんです。地元で美味しいと評判の中華屋さんのラーメンでした。そのお店のラーメンが大好きなお二人は、お元気な時はご夫婦で週に一... 続きをみる
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納棺式が終わり、皆様が棺桶を覗き込みます。「綺麗になったね」「美しいお顔で旅立ちだね」「今までで一番、美人さんになった」いろいろな感想が聞こえます。死に化粧をお手伝いした「おくりびと」にとって、一番働き甲斐を感じる瞬間です。 死に化粧とは、ご遺体の表情、髪、身だしなみを整えて化粧を施すことです。生... 続きをみる
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遺影写真にはお祭りの法被をいなせに着込んだ写真が使われました。晩年は町内のお祭りごとの責任者として活躍した日々でした。町内会の役員を始め、消防団の団長を務め、祭りの台車の引き回しには運営委員長として欠かせない人材でした。花火とお祭りが大好きだった一人のお爺ちゃんが皆様の涙で送られたお葬式です。 花... 続きをみる
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仏式でお葬式や法要を行う際に一番お世話になるのがお坊様です。しかし日頃から面識やお付き合いがある方は、ほとんどおりません。お葬式で初めての対面も多いのです。誰もが出来れば失礼の無い対応をしたいと思います。そこで質問されるのが 「呼ぶときは『お坊さん』で良いですか?なにか敬称とか名称とかあるのですか... 続きをみる
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葬儀会館で一番使われる言葉があります。それは「ご愁傷様」です。亡くなった方のご遺族に対してお悔やみの気持ちを伝える時に用います。通夜式や告別式の場で対面する基本的な挨拶言葉として最も多用されています。「ご愁傷様」の「愁」は憂いの心情を「傷」は痛みを表しています。続けて使う「愁傷」とは心の傷を憂いて... 続きをみる
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お香典を持参してお葬式に参列します。四十九日の満中陰法要が過ぎる頃に、喪家様から香典返しが送られてきます。さてこの品を貰ったら皆様はどうされますか?当然「ありがとうございましたとお礼を言う」と答えた方は間違いです。一般的に香典返しにはお礼の言葉は不要とされています。しかし貰いっぱなしは気が引けると... 続きをみる
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「結局、お葬式にはいくらほど、支払ったのでしょうね」と一周忌法要を済まされた奥様が話し始めました。「いえ、お葬式代が高かったと言っているのでは無いのよ。無事に送り出すことが出来て満足のいくお葬式で旅立させたのは良かったと思っています。でも、かかった金額はお葬式代だけでは済まなかったのに気がついたの... 続きをみる
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ほとんどのお葬式が家族葬になりました。それに応じて増えてきていると感じる事があります。赤ちゃんや小さいお子様を連れて参列する「子連れでお葬式」のご家族です。ひと昔前までは、小さな子供がいるなら「最期のお別れを遠慮するか、あきらめて」と言われて悲しい気持ちでやむなく欠席された方もおられたはずです。 ... 続きをみる
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雛祭りが近づくと思い出す仏様がいます。そのお婆ちゃんは老人会の人気者でした。お葬式は喪主様の仕事関係と親戚の集まれる日がその日しかなく、やむなく友引に行われました。友引は葬儀を行うのが嫌われます。理由は友人達を冥途に連れていくとの迷信からです。出来るなら変更したかったのですが日程が合いませんでした... 続きをみる
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お葬式の打合せの中で良く受ける質問があります。「子供に何を着せて参列させたら良いのでしょうか」と言う内容です。お葬式は久しぶりに会う親戚同士が集う場です。しばらく見なかったお子様のお披露目の会場でもあります。お母様方にとっては自分の子供を、どのように親戚一同に発表するかは大きな問題なのです。 簡単... 続きをみる
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大部分のお葬式が家族葬になりました。家族葬の一番の利点は「費用を安く抑えるお葬式」といわれています。ところが、思ったほど安くはないと感じる方が大部分です。参列者が少なくなっても、お寺のお坊様を呼んで葬儀式を行うと、どうしても必要な備品や施設が必要です。その部分は一般のお葬式と変わらないので、ある程... 続きをみる
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間もなくお正月を迎えようとしている年末に命の灯が消えました。「お正月なので」と、息子夫婦だけが見送るご葬儀に決まりました。火葬場は公営施設なので年末から三が日は休業になります。休み明けの一番窯での出棺を予約しました。 「母を亡くしてからは、一人で暮らす生活が長く続いたし、知り合いや友人関係もほとん... 続きをみる
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喪主様はホールの大半を占めた空席状況に納得がいかないようでした。「おかしいなあ、もう少し来てくれると思っていたのだが、人の気持ちとはこういうものなのでしょうか?私の尊敬している母の評価と、これまで母が頑張った仕事のお付き合いは、世間の考えとこんなに大きく違うものなのですか?こんな状態では、亡き母を... 続きをみる
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インターネットで「お葬式」を検索すると検索上位に必ず出てくる葬儀屋があります。テレビCMも良く見ます。NHKのテレビ番組でも取り上げられたこともあります。ホームページを開くと安価で明瞭会計と書いてあるし手軽に申し込みが出来る点も魅力です。それが「小さなお葬式」です。過去ブログでも何度かあげましたが... 続きをみる
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お通夜は故人が俗世に別れを告げるための最初の儀式です。あの世へ向かうための旅立ちを整えて現世を離れる準備をする場所とも言えます。そして同時に家族が死を受け入れ、在りし日の姿を偲びながら見送りの心構えを整える為の時間なのです。 通夜の語源は、お釈迦様が入滅した時に弟子たちが師匠の死を悼み、お説法を夜... 続きをみる
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喪主様は大変ご立腹でした。お寺のお坊様にお渡しする「お布施」を用意するために銀行に出かけたところ、自分の預金からお金が出せないと言われたのです。「自分のお金だよ、それを自分が使う為におろしたいと言うのが何故いけないのだ、銀行と言うのは、なにかい、一旦預けたら二度と引出せないようにする仕事なのかい、... 続きをみる
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家族葬が多くなりました。それでも、ご近所の皆様方や故人と親しくしていたご友人方が、どうしてもと参列されるお葬式は多く見受けます。そしてその際にお香典を持参されます。香典辞退の家族葬と決めていても、嫁いだ娘家族や親戚関係などはお香典を持ち寄ります。少しでも、お葬式費用に充てて欲しいとの気持ちの表れで... 続きをみる
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お通夜やお葬式に参列した皆様が、挨拶の時に必ず口にするのが「ご愁傷様」です。この言葉は、大切な方を亡くしたご遺族にかける「お悔やみ言葉」のひとつです。ご愁傷様の「愁傷」は「悲しみに寄り添います」「嘆き悲しんでいます」「あなたを心配しています」などの意味になります。しかし、ご愁傷様は相手に失礼に当た... 続きをみる
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仏教には13宗56派あります。また神道やキリスト教などの宗教が混在している我が国です。江戸時代の幕藩体制では266藩がそれぞれに統治を行っていました。そして南北に長く山岳地域と沿岸地域や農村部と都市部と環境も変わります。こうした宗教、政治、地理的環境などから、お葬式というセレモニーは地域ごとで異な... 続きをみる
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スーパーの棚に落雁(らくがん)などの供養菓子が並ぶとお彼岸の時期です。「彼岸」とは亡くなった後に住むと言われる極楽浄土の事です。いま我々が住んでいるこの世は「此岸」(しがん)と呼びます。迷いや悩みの多い世界です。亡くなった後、修行をしてたどり着く「彼岸」と呼ぶあの世には幸せな日々が待っているそうで... 続きをみる
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お葬式と聞くと「お通夜はいつなの」「告別式は何時からなの」と質問が出ます。お通夜とか告別式という言葉を知っている人は多いのですが、具体的にそれぞれの儀式の内容について詳しく知っている人は少ないのです。本来は告別式の前に葬儀式と名のつく大事な儀式があります。 まずは「お通夜」について知ってください。... 続きをみる
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テレビ番組に心霊現象とか怪奇特番が流される季節になりました。葬儀会館の見学者の中にも、このような話題が好きで突っ込む方がおられます。真面目な顔をして聞いてくるのです。 「お葬式をしていない時の葬儀会館は何だか不気味ですよね。やっぱり幽霊とか出るのですか?」答えは決まっています。 死体が毎日運び込ま... 続きをみる
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このブログを見つけてくださったムラゴンの皆様に質問します。「亡くなった家族やもし貴方が亡くなったら、何所に行くと思いますか?」先日、面白いアンケートを見つけました。解答結果を見ると「あの世に行く」と答える人が約四割を占めています。これが最も多数の解答になったそうです。ところがお葬式の後で聞くと答え... 続きをみる
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告別式が終わると祭壇前の棺が、会場のスペースに引き出されます。棺の蓋が開けられます。セレモニースタッフが祭壇花や供花から切り分けられた「お別れ花」を参列者に渡します。皆様、一輪ずつ受け取り、喪主様から順に関係の近い人からご遺体の周囲にお花を添えていきます。出棺の前に皆様の手で、飾られていた生花を棺... 続きをみる
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お盆は、サンスクリット語のウラバンナを音読みにした盂蘭盆会(うらぼんえ)からきた仏教用語です。亡くなったご先祖やご家族を供養する期間になります。亡くなった方が極楽から帰って来るこの時期は、ほとんどの方がお墓参りに出かけます。 お墓参りで気をつけて欲しいことがあります。持ち物は、生花、線香、ロウソク... 続きをみる
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数時間前に棺桶を入れた火葬炉の扉が再び開きます。炉からお骨が出てくる時は、皆様に一瞬緊張が走ります。もし黒焦げ半生の死体が出てきたらどうしようと思うようですが、ホラー映画ではないのでご安心ください。火葬場の職員さんは、とても注意しながら綺麗な状態に焼き上げてくれます。理科室にあった骨格標本のように... 続きをみる
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このブログを開いて下さった皆様の中には、日々、仏壇に向かい挨拶をなさる方も多いと思います。お仏壇に置いている、丸いお椀のような形をしている鐘の名前をお鈴(おりん)と言います。このチーンと鳴らす仏具のたたき方を、ほとんどの方は間違えています。お鈴のふちの部分を、上からたたいてはいけません。鳴らす時は... 続きをみる
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分骨(ぶんこつ)と呼ぶ骨上げの習慣があります。故人の遺骨を2つ以上の骨壺に納めて持ち帰り、別々の場所で供養することです。「一人の身体の骨を別々にするのは法律に触れるのでは」と不安を持つ人もいますが、分骨は法律違反ではありません。過去には、お墓が無いので母親の遺骨を残された姉妹がそれぞれ半分ずつ持ち... 続きをみる
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ほとんどのお葬式が家族葬と呼ぶ少人数で故人を送るスタイルになりました。特に新型コロナと呼ばれる伝染病が発生した後は、安全面から大勢で集まる機会を避けるように指導が行われ、お葬式の小規模化の傾向が進みました。家族葬全盛期の葬儀業界には新たな問題が出てきています。 ほとんどの皆様が抱く家族葬のイメージ... 続きをみる
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早朝に電話が鳴りました。「どうも死んでいるみたいなのだが、葬儀屋さん来てくれるかな」自宅介護を長く続けていて、いつ亡くなっても不思議ではないと言う状況の家族がいる場合、万が一の時にこのような電話がかかってくることは珍しくありません。その時に必ず聞き返す内容があります。「お医者様には、もう見せていた... 続きをみる