おくりびとの日記

数多くの仏様を成仏させた「おくりびと」が、お葬式の出会いを綴ります。終活の参考になれば幸いです。

親から相続したくない物

フューネラル

親が亡くなると子供は慌ただしいお葬式をなんとか済ませます。見送った子供が次に悩むのが相続問題です。旅立った親がこの世に残していった諸々の品々の片づけが、すべて子供の双肩にかかってきます。「家には何もないから」などと楽観視している人も多いのですが、人が暮らしていた住居にはビックリするほどの家財道具が溢れています。そして住んでいた住居自体が、処分に困る相続品になるのです。


AlbaLink社が「親から相続したくない物」を調べました。圧倒的1位は「不動産」で54.4%と半数以上を占めます。「田舎の田畑や山が残されて管理が大変になる」「これからかかる固定資産税の支払いに困る」「親所有のマンションは買い手がつかない売れない物件」などが多く「田舎の実家や田畑を相続しても住居として使えない」との声が多数を占めたのです。親の住居と離れた場所に子供の生活拠点がある場合には相続しても、もうその土地には戻りません。「不便な田舎」「家が古く住めない」との理由から売却すら出来ないのです。田舎の親が所有している家や土地に資産価値を見出せない人は「相続したくない」と声を上げます。


2位は「お墓」で20.4%が相続したくないと答えました。「お寺との付き合いが大変」「離れた場所にあるので管理ができない」「墓掃除のために帰省はできない」などで墓を継ぎたくないと答えます。又、自分が継いでも次に継ぐ人がいないという理由で相続したくない人もいます。「墓仕舞い」をするにしても親戚に了解をとりつける悩みがあるとか、結構なお布施を要求されるとトラブルの心配があります。正確に言うとお墓は相続財産には含まれません。相続するのではなく承継し受け継ぐのです。当然相続税はかかりませんが面倒が多い負の遺産になりかねないのです。


3位は「借金」です。相続の場合はプラスの財産だけではなくマイナスの財産も相続します。自分がした借金でもないのになぜ自分に負担がかかるのかと割り切れない気持ちになる人がほとんどです。「知らないうちに親が借金をつくっていて、相続後に返済に苦労した」という声もありました。借金は相続放棄も一つの方法です。


4位は「骨董品」です。広い実家にはお宝に見せた骨董品があります。売るにも手間がかかります。実際売ってもあまりお金になりません。高価な品と信じていても実は偽物で二束三文が多いのです。又、相続にあたっては鑑定を依頼して評価額をもとに申告が求められます。結構面倒なのが親の趣味で集めた骨董品なのです。


5位は「車」です。親は車好きで高級車を持っていたが子供は興味がないため相続しても持て余してしまうのです。維持費や税金がかかるし自分の車が既にある場合は別に駐車場を見つける必要が出ます。やむを得ず相続した車は自分名義に変更した後に売却するとか廃車にする人も多いのです。


一方で「相続したいもの」の1位はダントツで「お金」です。金銭と貴重品はどの子供も残してくれた親に感謝しています。2位には「相続したくない」で1位だった「不動産」がランクインします。「資産価値がある不動産は相続したい」という人も多く親の残した不動産がすべて困る物件ではなく資産価値の中身で判断されていると解ります。さて、ムラゴンの皆様は子供に何を残して旅立ちますか?

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