互助会の積み立ては疑問
国民生活センターに寄せられた相談の内「お葬式の苦情」にかかわる内容が2024年度に978件もあり過去最多を更新しました。すべてが料金設定に対する苦情です。例として「ホームページを見て連絡して説明を受けたら記載の金額よりも大幅に高額になった」「葬儀屋がよく説明をせずに次々と余計なオプションを付けて高額請求された」「料金の割にサービスが悪く不満が残った」「プランにないサービスが高額だった」等が挙げられています。積立金額だけで、すべて行えると宣伝している大手互助会システムの冠婚葬祭会社も結構クレームが多く聞こえてきます。
「亡くなった父は『家族に迷惑をかけたくない』と宣言して、生前に大手葬儀会社の互助会に入りました。45万円の家族葬の積み立てをすべて支払い終えて『お葬式代はこれで大丈夫だから』と言っていました。パンフレットに書かれている通りの家族葬を予定していたので、お葬式代はほとんどかからないと思ってホッとしていたのです」こう話し始めた娘さんが一部始終の顛末を教えてくれました。
父親を看取り互助会に電話すると寝台車が迎えにきました。その後遺体が安置された葬儀会館の部屋で担当の社員と打ち合わせが始まります。担当者が『ではご詳細を』と言って葬儀見積書を机の上に置いて説明をはじめます。上から順にドライアイス、棺桶、霊柩車、遺影写真と項目と料金が並んでいます。ところがそのすべては父が加入していた45万円の積み立てコースには含まれていない物でした。しかも1つ1つが明らかに割高です。次から次へと料金が上乗せされていきます。湯灌をさせたいと希望すると1時間で終えるのに11万円が請求されました。「家族葬は一切追加無しで行なえます」のパンフレットの内容は虚偽だったのです。
次に疑問が出たのは式場使用料と人件費でした。担当者からお葬式の場所を選べと提示されたのが自宅か葬儀会館です。自宅で行う場合は安置している会館からの遺体搬送料金と自宅への設営料金が請求されます。自宅への祭壇運搬料と設置料そして飾り付けの金額も、とても高額です。担当の「葬儀会館で行なう方がお安いです」と言われて誘導されるように会館の式場に決まりました。ところがこれも虚偽でした。会館なのに祭壇貸出料金とホール使用料が請求されました。そして加えてセレモニースタッフの人件費が追加されます。スタッフを、お願いして呼んだ訳ではありません。当日何も手伝わない女性社員が1人付き添っただけです。通常の業務時間中で、部屋で何もしない人件費を喪主が負担するのは、可笑しいシステムです。
「長年積み立てた葬儀代として45万円も前払いしたのに、こんなに追加料金が請求されるなど思いもよりませんでした。しかも45万円コースに含まれる備品が足りない物だらけでオプションにせざるを得ないのも疑問でした。仏衣はペラペラの浴衣でしたので可哀想でオプションの白装束にしたら5万円追加でした。祭壇に飾るお花は無く「普通はご遺族が支払い供花されます」と言われ仕方なく応じると供花代が5万円。式後に家族で精進落としの懐石弁当は1人8000円。弁当を開けて思いましたが駅前で買えば3000円程度のお弁当でした。しかも配膳人の人件費として2万円請求されました。
父が積み立てた45万円は家族葬で最上位のコースで充実した内容と強調されています。互助会に入会させれば葬儀の時に遺族から追加料金を取り放題なんて納得できません、父が騙されたようでとても悔しいです」