日本各地のお葬式事情3
前回、書ききれなかった各地の風習を綴ります、少しでも参考になれば嬉しいです。
徳島県、後火葬が多いです。お通夜では一般会葬者へ向けた通夜ぶるまいが行われます。
香川県、後火葬が多いです。香典の表書きにはお通夜は「御悔」、葬儀は「御香典」と書くのが一般的です。
愛媛県、後火葬が多いです。通夜振る舞いは親族のみに行われるのが一般的です。
高知県、後火葬が多いです。神仏習合の名残があり、神式と仏式が混在します。わずかですが、土葬を行う地域があります。
福岡県、前火葬と後火葬の地域があります。お通夜では香典の他にお酒や缶詰などの通夜見舞い用意することがあります。
佐賀県、前火葬と後火葬の地域があります。通夜振る舞いは親族に行われます。
長崎県、前火葬と後火葬の地域があります。お通夜を行わない地域もあります。
熊本県、前火葬が多いです。お通夜には香典の他にお酒や缶詰などの「夜伽見舞い」を渡すことがあります。
大分県、前火葬と後火葬が混在しています。お通夜には「通夜見舞い」として、1,000円程度を香典と別に包む地域があります。
宮崎県、後火葬と前火葬が混在しています。通夜振る舞いは親族だけです。神道の信者が多くいます。神式のお葬式が多くマナーの違いには注意が必要です。
鹿児島県、前火葬と後火葬の地域があります。通夜振る舞いは親族のみの場合と、一般会葬者にも振舞われる場合があります。
沖縄県、前火葬が多いです。本土では少なくなりましたが一般の人も新聞の訃報欄に必ず掲載されます。お通夜は親族や親しい友人のみで行います。古い風習の残る地域では妊婦などは参列できないと言われています。
お葬式のマナーは地域によって様々です。親戚のお葬式で久しぶりに地元に帰られる方はご注意ください。その土地では独特の風習や言い伝えもあります。故人の冥福を祈り最後のお別れの場がお葬式と言う、大きなイベントなのです。しきたりの違いは、生活習慣や価値観の違いでもあります。知らない土地のお葬式に参列する際には、失礼がないよう火葬の順番・お通夜・香典袋・焼香のマナーなどに気をつけましょう。
先日、沖縄のお葬式に参列したスタッフが話してくれました。
「いやあ、驚くことが多かった。まず告別式が終わった後にすぐ納骨になった。お墓が家の敷地にあった。その後は翌日から初七日まで墓参り。有名人でもないのに新聞に荼毘広告が掲載されていた。宗派へのこだわりも薄く、参列者は数珠などを持っていなかった。「カリユシウェア」と呼ばれる漆黒のカリユシを着用した参列を多く見受けた。親戚でもお葬式に参列してはいけないと言われた人がいた。妊婦とその夫、そして亡くなった方と干支が同じ方、家やお墓を工事中の方や新築一年以内の方、病気の方、これらの人は「穢れ」がうつりやすいといわれ参列が断られていた」